ユニークな通販商品を生み出すフェリシモの魅力
通販業界の重鎮、株式会社フェリシモは、独自のスタイルと戦略で知られています。その名の知れた「肉球の香りハンドクリーム」のように、ユニークで話題性のある商品を数多く展開し、業界での地位を確立してきました。フェリシモの魅力の一つは、彼らの持つ独特の企業文化です。
独自戦略で生み出されるヒット商品
今回注目された矢崎和彦代表取締役社長は、フェリシモを通販の巨人へと成長させた立役者です。彼が掲げる理念は「しあわせを創り出してお届けする」こと。この理念のもと、彼は多様な商品数と高い売上を誇る企業を築き上げました。
フェリシモの場合、ファッションや生活雑貨など、ほぼ全ての商品がオリジナルとして開発されています。その中で、注目されたのが「カタログの○○化」構想。これは、元々無償で配布されていたカタログを有料化し、書店で販売するという大胆なアイデアでした。
当初は反対の声も多かったものの、結果的には新たなヒット商品を生み出すきっかけとなりました。この挑戦を通じて、顧客からの支持を手に入れることに成功したのです。
部活動制度がアイデアの源泉
フェリシモの企業文化の核となるのが「部活動制度」です。社員が自分の趣味や関心に基づいた部活動を立ち上げ、同じ趣味を持つ同僚と共に独創的な商品を考え出すシステムです。
特に「猫部」はその存在感が際立っており、10万個以上売り上げた「肉球の香りハンドクリーム」などがあります。この製品の売上の一部は、野良猫を保護するといった活動にも使われています。しかし、猫への情熱が行き過ぎてしまい、世間からはウケが悪かったユニークな商品もあったのは興味深いエピソードです。
地域に根ざした事業展開
フェリシモの本社が神戸に移転したのは1995年、阪神・淡路大震災の影響を受けた際です。その後も神戸でのコミュニティ貢献に力を入れ、昨年12月には新しい防災食の開発を発表しました。一般的な備蓄食の「長持ち」だけでなく、「美味しさ」を重視した独自のアプローチが評価されています。
さらに、神戸ポートタワーの運営も行っており、昨年の大幅リニューアルにより、年間来場者数は31年ぶりに50万人を超えました。その一環で、神戸の湾岸エリアの活性化に向けた新しい施策も展開しています。
まとめ
フェリシモは、独自の企業文化と地域への貢献を両立させつつ、通販業界に新たな風を吹き込んでいます。彼らのユニークな商品や取り組みは、多くの人々に愛される理由でもあります。来る1月26日(日)午後2時からは、福澤朗さんが司会する経済トーク番組に登場しますので、ぜひお見逃しなく。