プラクス株式会社、プライバシーマーク取得による遺伝医療の信頼性向上
兵庫県神戸市に本社を置く医療系ITスタートアップ、プラクス株式会社が、2025年7月24日に一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)からプライバシーマーク(Pマーク)を取得したことを発表しました。この取得により、同社は自社の家系図作成サービスを通じて、遺伝医療における安心・安全の確保を目指します。
プライバシーマーク取得の背景と意義
最近、遺伝子検査市場は急速に拡大しています。2024年には196億6,000万米ドル、2029年には328億3,000万米ドルに達するとの予測があり、成長率は年率10.81%にのぼるとされています。このような状況下で、遺伝情報は非常に敏感であり、その取り扱いには高いセキュリティが求められます。
プラクスは、家系図の作成を通じて収集される家族歴や遺伝的データが、遺伝医療の発展において重要な役割を果たすと信じています。プライバシーマークの取得により、これら機微な情報の適切な管理体制を整備し、利用者が安心してサービスを利用できる環境を実現します。
家系図事業と遺伝医療の親和性
プラクスの家系図作成サービスは、単なる系譜の記録に留まらず、遺伝医療における「家族歴の可視化」を実現します。医療現場では、患者の家族歴が疾患リスク評価や遺伝カウンセリングの重要な情報源とされており、プラクスのデジタル家系図は次のような価値を提供します。
- - 正確な家族歴の記録と共有: 医療従事者との情報共有を円滑にし、医療の質を向上させます。
- - 遺伝的リスクの早期発見: 予防医療の推進を助け、早期の対応が可能になります。
- - 世代を超えた健康情報の継承: これにより、長期的な健康管理をサポートします。
遺伝医療関係者とのネットワーク構築
プライバシーマークの取得を契機に、プラクスは遺伝医療の専門家との連携を深めていきます。具体的には、次のような活動を進める予定です。
- - 認定遺伝カウンセラーとの協力体制の構築。
- - 遺伝診療を実施する医療機関との情報連携システムの開発。
- - 遺伝医療従事者向けの研修や啓発活動への参画。
- - 学術機関との共同研究を通じて遺伝医療の発展を支援。
これらの取り組みにより、日本の遺伝医療における情報の分散やアクセスの困難さといった課題の解決を目指し、より多くの患者が適切な遺伝医療を受けられる環境を整えていきます。
toC戦略による市場拡大への取り組み
従来の医療機関中心のアプローチから一般消費者向けのサービスへと戦略をシフトし、遺伝医療の裾野を広げる取り組みを進めます。
- - 家系図作成の一般化: 誰でも簡単に利用できるサービス設計を追求。
- - 健康意識の啓発: 家族歴を通じて予防医療への関心を高める。
- - アクセシビリティの向上: 地域による情報格差をなくし、誰もが遺伝医療にアクセスできる仕組みを確立。
- - コストの最適化: 幅広い層に対応した価格設定を実現。
今後の展望
プラクスは、プライバシーマークという信頼の指標を得ることで、以下の成長戦略を推進します。
- - サービス利用者数の拡大: 2025年度中に利用者数1万人突破を目指す。
- - 医療機関との連携拡大: 提携する遺伝診療を行う医療機関数を100施設に。
- - 新機能の開発: AIを活用した遺伝リスク予測機能を実装。
- - 海外展開の検討: 家族や親族を重視する文化圏としてアジア地域での事業展開も視野に入れる。
これらの施策を通じ、「誰もが安心して利用できる遺伝医療プラットフォーム」を目指し、日本の遺伝医療の発展に寄与していきます。
プラクス株式会社のプロダクト「GenieDraw(ジニードロー)」について
遺伝カウンセリングに特化した家系図作成支援ツールであるGenieDrawは、相談者とその家族が納得のいく医療選択を行うために開発されました。遺伝カウンセラーの意図を具現化し、寄り添う存在としての役割を果たします。
会社概要
- - 会社名:プラクス株式会社
- - 所在地:兵庫県神戸市中央区港島南町1丁目6-5 国際医療開発センター(IMDA)
- - 代表取締役:坂上博俊
- - 事業内容:医療系システムの開発・運営
- - URL:https://pracs.co.jp/
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