兵庫県朝来市とクラッソーネが連携協定を締結
兵庫県朝来市は、全国的に問題視される空き家問題に取り組むため、解体工事のDXプラットフォーム「クラッソーネ」を運営する株式会社クラッソーネと連携協定を締結しました。これは、空き家の除却促進を目指し、安全で安心なまちづくりを実現することを目的としています。
最近では、空き家の増加が深刻な社会課題となっています。総務省の発表によると、全国での空き家数は900万戸、空き家率は13.8%に達しており、兵庫県にもその影響が波及しています。県内での空き家の総数は約17万3000戸、そのうち1万7000戸は管理が不十分な状態にあるとされています。朝来市内でも、2,830戸の空き家が確認されており、空き家問題の解決が急務とされています。
市の方針としては、ふるさと未来づくり条例に基づく空き家対策を進めており、平成30年には空き家等対策計画を策定しました。これにより、空き家の管理と利活用を促し、地域の安全や快適さを守るための取り組みを続けています。
解体工事DXプラットフォームの力
クラッソーネが提供するプラットフォームは、解体工事を専門とする2,000社以上の業者と施主をマッチングするサービスです。これまで15万件以上の実績があり、業界の中でも確かな信頼を得ています。特に注目すべきは、解体費用や固定資産税の計算を行えるシミュレーター機能を提供している点です。
これらのシミュレーターは、市民にとって空き家の管理をより明確にし、その解体や利活用を具体的に考える助けとなるでしょう。朝来市との協定では、これらのツールを活用し、空き家の所有者に対して情報提供を行います。具体的には、以下の3つのシミュレーターを導入します。
1.
解体費用シミュレーター - 簡単な質問に答えるだけで、解体にかかる費用を把握できるツール
2.
空き家の迷惑度診断 - 自身の空き家が管理不全と見なされる可能性を診断するツール
3.
固定資産税シミュレーター - 解体後の税金や維持費用の試算ができるツール
これにより、空き家所有者は自分の空き家の現状を客観的に理解し、適切な管理を行うきっかけを得ることができます。また市民からの相談や施策に対しても、クラッソーネのリソースを活用し、対策を講じることができます。
市町村との連携の重要性
朝来市の藤岡市長は、「市民・事業者・自治体が連携することが重要」と話し、今回の協定締結に期待を寄せています。市の施策を効果的に進め、空き家の除却や利活用が促進されることが望まれています。
クラッソーネの代表である川口CEOも、空き家問題の解決に向けた自治体と民間の連携に力を入れることが重要と強調しています。解体工事の知識やIT技術を駆使し、地域の安全で快適な生活環境を築いていくことが重要です。
不安を解消し、安全な地域づくりへ
空き家問題はもはや避けて通れない課題です。しかし、今回の協定,と、その背景にある取組みがあることで、解決に向けた第一歩が踏み出されました。市民が住みやすい、安心して暮らせる地域を形成するために、今後の取り組みが注目されています。
朝来市は、歴史的な資産や美しい自然が魅力的な地域です。その環境を守り、育てていくためにも、空き家の管理や利活用が求められています。市民が関心を持ち、事業者が協力し合える環境を整えることが、今後の重要なテーマになるでしょう。私たちも、地域の未来を見据え、協力していく姿勢が求められます。これからの朝来市の変革に、期待が膨らみます。