食の未来を考える「グラン・ツーリズモ”教養旅行”」
2025年6月14日、大阪・関西万博の関西パビリオンにおいて、神戸北野ホテルのオーナーであり総支配人・総料理長の山口浩が提案する「グラン・ツーリズモ”教養旅行”」が開催される。この革新的なシンポジウムでは、兵庫・神戸の「食」と日本の食文化に焦点を当て、国内外の料理界の巨匠たちが一堂に会する。
山口浩と仲間たちの挑戦
山口浩は、エイチ・ワイ・ホスピタリティ・エンタープライズ株式会社の代表取締役であり、現代の名工やフランス農事功労賞オフィシエ勲章を受賞している人物である。その卓越した料理技術と食材への深い理解は、今回のシンポジウムにも色濃く反映される。また、ダヴィ・ティソ(フランス)、ヨアン・マティ(インドネシア)、阪田徹(文化批評家)など、他の著名なスピーカーたちが参加し、国際的な視点から神戸の食文化を語る。
FAM TRIPで広がる知識と経験
シンポジウムの準備として、山口は世界のトップシェフたちを迎え、「FAM TRIP」を実施した。これは、兵庫・神戸の市場や神戸牛の競り、灘五郷での日本酒体験などを通じて、食材の背景や技術を直接体験する機会である。参加したシェフたちは、日本における手仕事の重要性を実感し、これを母国に持ち帰ることに期待を寄せていた。「これまで知らなかった知識や技術を学べたことで、帰国後の料理への向き合い方が変わる」との声が寄せられ、FAM TRIPの価値を裏付けた。これらの体験が、単なる観光ではなく“知の旅”であると強調されている。
食文化の向上と兵庫・神戸の魅力
「 ⽫の上の料理を味わうだけでなく、その背後にあるストーリーも知ることが重要だ」と山口は語る。食は単なる栄養補給に留まらず、文化や歴史と密接に結びついている。彼は、知識が情報を体験し、実感することで初めて本物になると考えており、この考えをシンポジウムで具現化する。世界中から集まる人々に、兵庫・神戸の食文化を誇示できることは大きな意味を持つ。
新たな訪問の形を提案
「グラン・ツーリズモ”教養旅行”」として、兵庫・神戸の食の観光資源を強化し、特に国内外の富裕層に対して新たな知的欲求に応えることを目指す。シェフたちの帰国後の変化への期待は、この取り組みの重要性を証明している。この体験を通じて、日本の食材や文化が国際的に評価されることを願っている。
シンポジウム詳細
- - 開催日時:2025年6月14日(土)12:00-13:00
- - 開催場所:大阪・関西万博 関西パビリオン
- - 登壇者:山口浩、ダヴィ・ティソ、ヨアン・マティ、阪田徹(コーディネーター)
- - 内容:兵庫・神戸の食材の価値と日本の食文化について
- - 主催:エイチ・ワイ・ホスピタリティ・エンタープライズ株式会社
- - 協賛:兵庫県
- - 企画協力:東京国立博物館参与 阪田徹 Ph.D.
このシンポジウムが、兵庫・神戸の食が未来に向かって進化する重要な一歩となることを期待している。