神戸のリン回収工事
2025-09-10 15:55:20

神戸市における水ingエンジニアリングのリン回収設備増設工事について

水ingエンジニアリング株式会社が、神戸市から受注した東灘処理場のリン回収設備増設工事に関するお知らせが公表されました。2023年9月3日に発表されたこの工事は、水資源の有効活用を目指す大きな一歩として注目されています。

背景と経緯


水ingエンジニアリングは、東京都港区に本社を置く水ingグループの一員です。この企業は、兵庫県内においても様々な水処理事業に貢献してきました。特に、2012年から神戸市の東灘処理場にリン回収設備を設置し、さらに2024年には玉津処理場にも同様の設備を導入する計画があります。このたびの増設工事により、東灘処理場の処理能力が一層強化されることが期待されています。

導入効果


新たに増設される設備によって、東灘処理場では年間約200トンのリンを回収できる見込みです。この回収量は、全国における処理場の中でもトップクラスに位置します。また、全消化汚泥の半分以上からリンの回収が可能になることで、地域のリサイクルにも貢献できる仕組みが整えられます。この施策により、処理場内でのスケール課題の解決が進むとともに、処理水のリン負荷も大幅に低減される見通しです。

こうべハーベストについて


水ingエンジニアリングは、神戸市内で回収したリンを原材料にした「こうべハーベスト」の製造・販売も手掛けています。この製品は、『都市と農村を結ぶ』という理念のもと、下水道資源を利用して地域内での循環を目指して作られています。下水処理場から生まれた再生リンは、販売当初こそ一般的なイメージが先行しましたが、神戸市との連携を強めることで普及が進んでいます。高校や大学での教育プログラム、農業関連イベントへの参加など、さまざまな活動を通じて農家への認知度が高まっており、現在では4種類の製品にラインナップも拡大しています。園芸用や水稲用、さらには他の農作物用もあるため、地域の多様なニーズに応えることが可能です。

工事概要


今回の工事の契約金額は、約10億円となっており、事業期間は令和7年9月4日から令和9年2月26日までの約1年半に及びます。実施内容としては、機械設備工事と電気設備工事が含まれます。このような大型プロジェクトを通じて、水ingグループは地域の水環境をより良くするために尽力し続けています。

リフォスマスターⓇ(MAP法)について


リフォスマスターⓇは、リン回収に特化した技術で、MAP法(マグネシウムアンモニウムリン酸塩法)によって効率よくリンを取り出す方法です。これにより、廃棄物処理の効率が改善し、さらなるサステイナブルな社会の実現に寄与しています。

水ingグループは、今後も様々な水に関わる問題を解決するため、地域との連携を強化しつつ、コミュニティの持続可能な発展に寄与していく方針です。私たちの暮らしを支える水環境を守るための取り組みが期待されます。


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