メットライフとGeneral Atlantic、生命再保険会社Chariot Reを設立へ

メットライフとGeneral Atlanticが新たな再保険会社を設立

2024年12月11日、メットライフとGeneral Atlanticが、バミューダを拠点とする生命・年金再保険会社「Chariot Reinsurance, Ltd.」（通称Chariot Re）の設立を正式に発表しました。Chariot Reは、2025年前半から事業を開始する予定であり、メットライフとの戦略的パートナーシップを築くことを目指しています。

この新会社への初期投資額は、両社合わせて10億ドルを見込んでおり、そのうちの約15%をそれぞれが保有します。残りの持分は、損害保険のリーダーであるChubb社などのサードパーティからの出資者が保有することになります。

メットライフは、Chariot Reに対して、年金リスク移転に関連する約100億ドル規模の債務ブロックを出再する計画を持っています。この取引は、必要な規制当局の承認と、Chariot Reの設立を支える最終的な初期資本調達に基づくもので、メットライフの保険契約者に対するサービスは変更なく維持されるとしています。さらに、今後はメットライフ・インベストメント・マネジメントとGeneral Atlanticが、Chariot Reに対する資産運用サービスを独占的に提供することになります。

Chariot Reは、メットライフ・インベストメント・マネジメントやGeneral Atlanticがもつ多様な資産運用能力をフル活用する予定です。具体的には、公募債券、プライベート・クレジット、プライベート不動産、プライベート・エクイティなどの運用を行います。メットライフ・インベストメント・マネジメントは生命保険資産の運用で世界最大級の実績を有し、General Atlanticは成長株式や持続可能なインフラへの投資で定評があります。

メットライフの社長兼CEOであるミシェル・A・ハラフ氏は、「私たちは、メットライフとGeneral Atlanticの知識を基に、革新的な再保険ソリューションを提供することに期待しています。生命保険とリタイアメントソリューションへの需要が高まる中で、Chariot Reを通じた戦略的パートナーシップは、今後の拡大において重要な意味を持つでしょう」と述べています。

一方、General Atlanticの会長兼CEOビル・フォード氏は、「持続可能な成長を促進するために、メットライフの優れたオリジネーション能力とGeneral Atlanticのプライベート市場における経験を活用することに自信を持っています」と語りました。これにより、Chariot Reは投資家に対して魅力的なリターンをもたらすことが期待されています。

新会社のCEOには、メットライフでの豊富な経験を持つシンシア・スミス氏が就任する予定です。これまでにメットライフの団体福利厚生事業を主導し、戦略から技術革新まで多岐にわたる業務を手掛けてきました。加えて、Chariot Reの取締役には、メットライフの再保険グローバル責任者とGeneral Atlanticの最高執行責任者が就任する予定です。

また、Chariot Reへの融資はバンク・オブ・アメリカが提供することになっています。メットライフのアドバイザーはDebevoise & Plimpton LLPとOliver Wymanが務め、General Atlanticの財務アドバイザーにはArdea Partners LPが選定され、法律顧問としてPaul, Weiss, Rifkind, Wharton & Garrison LLPとEversheds Sutherland (US), LLPが関わっています。

この新たな動きは、メットライフが生命保険および年金サービス市場におけるポジションをさらに強固にし、世界中の顧客に対する貢献を一層深めることが期待されています。