3Dプリンター住宅
2025-12-24 16:33:24

新しいスタイルの住宅建築。3Dプリンター製キットが全国で販売開始

セレンディクスが提供する3Dプリンター住宅キット



兵庫県西宮市に本社を置くセレンディクス株式会社が、2025年12月から3Dプリンターで製造された住宅のキットを販売を開始します。この『serendix5(セレンディクス・ファイブ)』シリーズは、大阪・関西万博で使用されたモデルとなっており、50m2の住宅モデルの価格は330万円(税込)から。販売地域は北海道を除く全国に広がり、建築業者への提供も行われます。こうした取り組みは、セレンディクスが掲げる「住宅ローンをなくす」というファーストミッションの一環として、より手に届きやすい価格での住宅提供を目指しているのです。

社会課題への新しいアプローチ



セレンディクスが3Dプリンター住宅の開発に取り組み始めたのは2022年3月で、ファーストモデルとなる『serendix10(セレンディクス・テン)』を作業延べ23時間で完成させました。その後、2024年9月には石川県の珠洲市において、ふた世帯向けの『serendix50(セレンディクス・ゴジュウ)』を販売。特に能登半島の被災者から「部材のみ提供して自分で建てられないか」という要望があり、新たにキット販売を始めることになりました。これは、人手不足から建築費用が高騰し、住宅再建が難しい現状に対応するためです。

キットの詳細と特長



『serendix5シリーズ』のキットには、3Dプリンターで製作した壁のパーツ10個、作業手順書が含まれます。施主は自ら施工を手配し、内装工事などDIYが可能な「ハーフビルド」スタイルも取り入れています。屋根はオプションで、金属屋根や木造屋根のハイブリッド工法を選択でき、耐久性と施工性を両立させています。標準的な工期は約24時間(3日間)で、効率的な施工が可能です。

自由度の高い設計



建築面積は30m2から200m2まで対応 가능で、お客様のライフスタイルに合わせた間取りを自由にデザインできます。シンプルでモダンなスクエア型のデザインは、周囲の環境にも調和しやすく、建築士の監修を受けた意匠変更も可能。オリジナルモデルの開発に関しても対応しています。

継続的なサポート



キットに含まれる部材や作業手順書に由来する不具合には、セレンディクスが保証を提供します。ただし、施工に関するトラブルは施主の責任となり、したがってリモートサポートを基本にして無償での電話相談も受け付けています。必要に応じて現地指導もオプションで対応可能です。

住宅ローンに新たな選択肢を



住宅金融支援機構の調査によると、新たに住宅ローンを借りた人の中で35年〜50年の返済期間を選択する割合は増加しており、特に50年ローンが新たな流れになりつつあります。セレンディクスはこの状況に立ち向かい、住宅購入における新しい選択肢を提供することを目指します。特に能登地方の被災地域では、6棟の購入希望が寄せられています。今後も技術とシンプルな構造を駆使して、高品質な住まいを手の届く価格で提供し、地域の復興に貢献したいと考えています。

会社概要



セレンディクス株式会社は、日本初の3Dプリンター住宅メーカーとして知られています。2018年8月に設立され、資本金は6億1,700万円。3Dプリンターを用いた住宅の開発と販売を行い、JR西日本グループとの資本業務提携により、駅舎などさまざまなプロジェクトへも展開を広げています。これからも革新的な住まいの形を提案し続けます。


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