歴史的建築物の活用を加速する新たな金融モデルの誕生
兵庫県丹波篠山市に本社を置く株式会社NOTEが、新たに設立した「NIPPONIAコモンズパートナーズ株式会社(通称:NCP)」が注目を集めています。この取り組みは、歴史的建築物の再生をサポートし、地域の文化と伝統を未来へと引き継ぐ新しい金融モデルを構築することを目的としています。
設立の背景
歴史的資源を生かしたまちづくりプロジェクト「NIPPONIA」に取り組むNOTEは、これまでに30以上の地域で古民家や町屋、旧銀行、酒蔵などの歴史的建築物を再生してきました。しかし、これらのプロジェクトを進める上で、資金調達の壁に何度も直面してきました。日本の不動産評価制度が原因で、歴史的建築物が本来の価値を認められないまま、減価償却の対象になってしまうからです。
たとえば、日本全国には1950年以前に建設された木造建築が約156万棟も存在しますが、これらの建物は空き家化や老朽化が進むことで将来的には減少する見込みです。NOTEはこれらの貴重な建物を一棟でも多く保存し、地域の歴史や文化を守っていくことを目指しています。そこで、資金調達専用のNCPを立ち上げることにしました。
NCPの理念と目的
NCPは、「なつかしくて、あたらしい、日本の暮らしをつくる」というNIPPONIAの理念に基づき、歴史的建築物の評価基準を見直し、地域資産がもつ潜在的な価値を引き出すことに取り組みます。この新しいファイナンスサービスは、市場が未開拓な地域創生事業者に対し、資金調達を効果的に支援することを目指しています。
サービス内容
NCPが提供するサービスは多岐にわたります。
1.
地域創生事業者向けファイナンシャルアドバイザリーサービス:資金調達に関する専門的なアドバイスを提供し、地域の魅力を最大限に引き出す方法を提案します。
2.
デジタル証券の企画・販売:不動産事業に関連するセキュリティトークンを利用して、新たな投資機会を創出します。
3.
富裕層向けサービス:地域資産に特化した富裕層向けの投資商品やサービスを提供し、地域活性化を促進します。
代表取締役のプロフィール
NCPの代表取締役を務める中西勝也氏は、1974年に京都府で生まれました。立命館大学を卒業後、ベンチャーキャピタルでキャリアをスタートし、楽天で金融事業に関わる業務を経て、地方創生やESG投資分野でスタートアップ企業のCFOとして活躍してきました。彼の経験がNCPの支援を強化することでしょう。
今後の展望
今後、NOTE、NCP、そして施設運営を行うNIPPONIAオペレーションズ株式会社の三社が連携し、それぞれの強みを活かしながら、歴史的建築物を活用したまちづくり事業をさらに加速させていく予定です。地域資産の価値を再評価し、持続可能な地域経済を形成していくNCPの活動に期待が寄せられています。これにより、日本の古民家や歴史的建築物の未来が明るくなることを期待しましょう。