小型ドローンで下水道点検の新時代を迎える
2025年3月28日、兵庫県神戸市にて株式会社Liberawareと株式会社TKKワークスによる実証実験が行われ、ドローンを用いた下水道の距離測定に成功しました。この取り組みは、GPSが効かない下水道内部においても精度高く点検を行う新しい技術として注目されています。
背景と目的
埼玉県八潮市で発生した道路陥没事故がきっかけで、地下の状況を把握する重要性が再認識されました。Liberawareが開発した狭小空間点検ドローン「IBIS2」を活用し、事故以前は調査不能だった下水管の内部を調査。調査中に、キャビンの存在を確認することができ、点検技術の必要性が浮き彫りになりました。そのため、今回の実証実験では、ドローン挿入地点と対象物との距離を測定する技術が検証されることとなりました。
実証実験の詳細
実験は、兵庫県神戸市の特定トンネル内で実施され、参加者には株式会社Liberaware、TKKワークス、そして神戸市が名を連ねました。この実証にあたり、新しい通信モジュールが導入され、期待される距離測定が可能であることが確認されました。
使用された機材には、OMデジタルソリューションのOM SYSTEM OM-1 Mark IIや、M.ZUIKO DIGITAL ED 150-600mmレンズが含まれました。これらは、ドローンが飛行中にリアルタイムでデータを収集するために使用されています。
今回の技術が実用化されれば、下水道の点検作業が大幅に効率化されることが期待されています。現在の点検方法では、専門家の人的調査が不可欠ですが、ドローンの導入によりコストの削減とともに、迅速な対応が可能となります。
今後の展開
実証実験の成果を受けて、LiberawareはIBISのさらなる進化に取り組む意向を示しています。今後、下水道点検に限らず、広範なインフラや災害対応の現場でも活用されるよう、関連機関と協力を進めていく方針です。これにより、見えないリスクを可視化し、安全で便利な社会の実現を目指しています。
会社概要
株式会社Liberawareは、特に屋内空間や狭小空間での点検を専門とするドローンを開発している企業です。彼らの使命は「誰もが安全な社会を作る」ことにあり、そのために見えないリスクを可視化し、人々に安全を届ける努力を続けています。
会社名:株式会社Liberaware
代表者:閔弘圭
設立:2016年8月22日
所在地:千葉県千葉市中央区中央3-3-1
私たちの生活に密接に関わるインフラの安全性を高めるこのプロジェクトは、今後ますます重要性を増していくことでしょう。是非、Liberawareの活動に注目していきたいと思います。