神戸学院大学、AI動画編集サービス「Vrew」で障害学生支援を強化

神戸学院大学、AI動画編集「Vrew」で学ぶ障害学生の支援を強化

近年、教育環境のアクセシビリティ向上が求められる中、神戸学院大学がAI動画編集・制作サービス「Vrew」を導入しました。この取り組みは特に聴覚障害を持つ学生に対して行われ、授業動画への字幕付けを効率的に行うことができるようになりました。

導入の背景とその意義

神戸学院大学では、障害学生支援室を通じて、聴覚障害のある学生に対する合理的な配慮を行っています。通常、大学の授業動画は90分から1時間程度の長さであるため、手作業での字幕作成は困難でした。また、聴覚障害のある学生個々のニーズも千差万別で、場合によっては長時間の授業には字幕が必須となります。

このような課題に直面し、大学はAI音声分析技術を用いたVrewを導入。その結果、教員からの柔軟な依頼に対応する体制が整えられ、字幕作成の効率も飛躍的に向上しました。

Vrewによる効率化

Vrewの音声認識機能は、字幕の自動生成を可能にし、作業負担を大幅に軽減します。障害学生支援室は動画データを加工し、簡単な修正を施した後、学生サポーターが字幕のチェックや調整を行います。Vrewは直感的な操作が可能で、学生でも容易に扱えるため、スムーズな作業進行が実現しました。

現在、各学期には約3〜4本の字幕付き動画を制作しており、薬学部においては20本以上の専門的授業動画に字幕を付けることに成功しています。これにより、多くの動画に迅速に対応できる体制が整っています。

また、特に韓国語の授業においては、聴覚障害の学生と韓国語を話せる学生が協力し、日本語と韓国語それぞれに字幕をつける多言語対応も実現しました。

コメント：春日基希氏の声

障害学生支援室の春日氏は、「Vrewを利用することで、学生がスムーズに操作を理解してくれるため、視覚的にも分かりやすく、作業効率も大幅に向上しました。特に多言語字幕の作成も簡単にでき、動画編集のハードルが低くなっています」とコメント。実際に字幕付き動画を利用する学生からの評価も良好で、字幕があることで学習体験に明らかな変化が生まれています。これにより、情報アクセシビリティが向上し、学生の心理的負担が軽減されたとのことです。

Vrewの魅力

Vrewは音声認識や音声合成、画像生成などのAI技術を駆使した動画編集ソフトです。500以上のAIボイスや商用利用が可能な素材が用意されており、音声認識による字幕生成が大きな特徴です。シンプルなユーザーインターフェースは初心者でも扱いやすく、YouTube動画制作やビジネス用途など、多様なシーンで活躍できるツールです。動画制作の負担を軽減し、作業効率を大幅に向上させるVrewを使って、神戸学院大学は教育環境の整備に一歩近づいています。