次世代水晶デバイス「Arkhシリーズ」の本格量産開始
株式会社大真空は、代表取締役社長の長谷川晋平氏のもと、次世代水晶デバイス「Arkhシリーズ」の量産を2026年7月より本格的に開始します。この取り組みは、同社が目指す「Arkh構想」に基づいており、光トランシーバー市場への本格参入を果たすことで、市場シェアの拡大も狙っています。
背景と市場ニーズ
近年、生成AIの急速な普及が進み、それに伴ってデータ生成と処理の需要が飛躍的に増加しています。この変化は、特にデータセンターやAIサーバーでの高速大容量通信の必要性を高め、400Gbps、800Gbps、さらには1.6Tbpsといったさらなる高速通信を求める声が高まっています。
このような市場背景の中で、高周波・低位相ジッタ性能、さらには高温環境下での安定動作を実現するタイミングデバイスが求められています。そこで、Arkhシリーズが持つ性能は市場で非常に重要なポジションを占めることが期待されています。
Arkhシリーズの特長
1. 高周波・低位相ジッタ対応
「Arkh.2G」は、625MHzまでの高周波に対応し、低位相ジッタ特性を備えています。この特性により、高速データ通信におけるクロック源としての役割を果たし、通信システム全体の性能を最大限に引き出すことが可能です。また、高温環境下でも安定した性能を発揮するため、信頼性の高い製品を提供します。
2. アライアンスによる展開
Arkh振動子はウエハレベルパッケージ(WLP)構造を採用し、他社製品への容易な組み込みが可能です。これにより、競合他社はKGD(Known Good Die)保証済みのArkh.3G振動子を自社製品に組み込みやすくなり、業界標準化を推進する基盤が整います。
3. 材料調達リスクの低減
Arkh.3G振動子は、特定の adhesive やヘリウムを使用しない製造プロセスを取り入れています。これにより、材料調達のリスクが低減され、さらに金の使用量を削減することで資源価格の変動にも強い競争力を持つ製品を提供することが可能です。
今後の展開
株式会社大真空は、「Arkhシリーズ」の本格量産を通じて高付加価値の差動出力発振器の生産を拡大していく方針です。また、将来的には、車載向けやウェアラブル機器など新しい市場への応用を視野に入れています。
市場への直接販売に加えて、KGD保証されたArkh.3G振動子を提供し、同業他社とのアライアンスを強化することで、Arkhシリーズを業界でのデファクトスタンダードへと育てていく目標を持っています。そして、非常に高性能な水晶デバイスを基盤にお客様がタイミングデバイスを簡単に導入できるシステムの構築を目指しています。
用語解説
- - KGD (Known Good Die): 各種テスト工程で機能や電気的特性が確認されたダイのみを出荷対象とする仕組み。
詳細な情報は、以下のURLをご確認ください。
お問い合わせ先
営業本部営業部
Tel: 079-425-3161