宮崎県山間部での猫を救う取り組みが始動
宮崎県の高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町の各町は、来る2025年4月から7月までの4か月間、地域の猫の殺処分をゼロにするための「宮崎県山間部TNR地域集中プロジェクト」を開始します。このプロジェクトは、公益財団法人どうぶつ基金のサポートのもと、3つの町の協働で進められます。
TNRとは?
このプロジェクトの中心となるのがTNR(Trap-Neuter-Return)という方法です。TNRは、野良猫を捕獲して不妊手術を行い、その後元の場所に戻すという一連の取り組みを指します。これは猫の数を人道的に管理する方法として世界中で広く行われています。このようにして、繁殖を防ぎながら猫の生命を尊重することができます。
決起会の開催
プロジェクトを推進するにあたり、決起会が令和7年4月23日(水)に旧鞍岡中学校の音楽室で行われます。この会には、高千穂町の甲斐宗之町長、五ヶ瀬町の小迫幸弘町長、日之影町の佐藤貢町長に加えて、どうぶつ基金の理事長、佐上邦久氏も参加し、共同の決意を新たにします。
決起会のプログラム
- 佐上邦久(どうぶつ基金理事長)
- 小迫幸弘(五ヶ瀬町町長)
- 甲斐宗之(高千穂町町長)
- 佐藤貢(日之影町町長)
- 西臼杵獣医師・長井和樹
課題と期待
高齢化と過疎化が進む中山間地域では、猫に関する問題が深刻化しています。過去には、人々と猫が互いに支え合って生きる光景が広がっていましたが、今ではその構図が崩れつつあります。今回の取り組みは、こうした問題に対する一つの希望として、多くの関係者の関心を集めています。
このプロジェクトを通じて、全国の自治体に向けたモデルケースとしての役割を果たし、猫を巡る取り組みが広がることが期待されています。高齢化社会において、住民や自治体が連携して問題解決に取り組む姿勢は、今後の方向性を示すものとなるでしょう。
プロジェクトの見守り
決起会が終わった後には、実際の手術会場の様子も取材可能です。地域に住む皆さんや、同じ悩みを抱える他の地域の方々にとって、このプロジェクトが希望となることを目指しています。
取材や関心を持ってくださる方々は、ぜひどうぶつ基金までお問い合わせください。
どうぶつ基金について
公益財団法人どうぶつ基金は、1988年に設立された非営利の動物愛護団体です。活動資金は主に民間からの寄付でまかなわれ、主に飼い主のいない猫に対する不妊手術や多頭飼育崩壊への対応、啓発活動を行っています。
地域に根ざしたこの取り組みが、多くの猫たちの未来を明るく照らすことを期待しています。