VTuberが支援する新しい福祉の形
生きづらさを感じている人々を支えるために、VTuberを活用した新たな就労支援B型事業所が西宮市に開設されることが発表されました。このプロジェクトは、NPO法人ReverVが実施するもので、2026年3月のオープンを目指し、12月25日からクラウドファンディングが始まります。目標金額は100万円で、集まった資金は事業所の内装や利用者に提供する設備に使用される予定です。
背景と目的
代表の中島大樹氏は、福祉職として20年以上にわたり活動してきた経験を背景に、障害や引きこもり状態にある人々が福祉制度に繋がりにくい現状を痛感していました。彼は、フリーランスのソーシャルワーカーとして、自殺予防相談にも関わりつつ、匿名性の高い相談が有効であることに気づきました。これまでの相談体制では、信頼性の確保が難しく、「本当に信用できるのか?」という懸念を持たれることも少なくありませんでした。
そこで、中島氏が注目したのがVTuberという存在です。VTuberは、匿名性を保ちながらも、視聴者や利用者との信頼関係を築くことが可能です。この新たなアプローチを通じて、関わりのなかった引きこもり状態の人々にも、リアルな就労支援を提供できる道を模索しています。
VTuber×就労支援の実現
今回の就労継続支援B型事業所では、VTuberを通じて得られる信頼関係を元に、リアルな就労支援へ繋げていきます。実際に多くの障害者が直面しているのは、体調や特性に合わせた働き場の不足です。しかし、デジタルかつクリエイティブな分野は、在宅や分散型での仕事に対応しやすく、うまくサポートすれば、各自の強みを活かせる場となるのです。この新たな事業所では、支援を受ける方が「つくる側」になれるよう、福祉とエンタメ・クリエイティブを融合させた支援設計に取り組んでいきます。
クラウドファンディングの詳細
このプロジェクトのクラウドファンディングは、12月25日から2026年1月31日まで実施されます。支援のリターンには、オリジナルグッズや動画編集のチケット、オープニングパーティーの参加券、そして陽色しなのオンライン講演などが用意されています。具体的な支援ページは
CAMPFIREにて確認できます。
最後に
中島氏は、「もっと早く介入できればと思っている。今回の取り組みは、自立したいと思っている人たちに繋がり、自分で生きて行く力を取り戻してもらうためのサポートです」とコメントしています。クラウドファンディングの成功が、このプロジェクトの運営にとって不可欠です。温かいご支援をお願い致します。
NPO法人ReverVについて
NPO法人ReverVは、VTuberを利用して生きづらさを抱える人々のためのオンラインの居場所を提供する「V福祉プロジェクト」を基盤に設立されました。「ReverV」という名には、リアルとバーチャルを繋ぎ、情熱と活力を取り戻すという意図が込められています。今後もこの団体は、幅広いアプローチを通じて、社会的支援の新たな形を模索し続けていきます。