オークラ輸送機が実現した自動積み込み技術
オークラ輸送機株式会社は、兵庫県加古川市に本社を構えるマテリアルハンドリングの総合メーカーです。この度、同社が「サントリー天然水」の北アルプス信濃の森工場に、画期的な自動積み込み装置「トラックローダVL-5」を4台導入し、本格稼働を開始しました。これにより物流現場での作業効率が大幅に向上します。
信濃の森工場の新たな挑戦
「信濃の森工場」は、年間最大で3,300万ケースの水を製造できる高性能な工場です。ここでは、デジタルトランスフォーメーション(DX)を通じたスマート化の推進、CO2排出の実質ゼロ化、自動化技術による省人化が目指されています。その一環として、今回のVL-5の導入がなされました。
この装置は、大型トラックへのパレット積み込み作業を補助し、有効活用することを意図しています。従来の作業では複雑なプロセスが必要でしたが、VL-5により手作業が削減され、タイムリーな出荷が可能となります。
VL-5の革新性
VL-5は、ストレージ部にて自動倉庫から出庫されたパレットを待機させ、トラックへの一括積み込みを実現します。トラックの荷台にはフリーローラが装着され、空けられたストレージからスムーズにパレットが移動します。リフタによる高さ調整機能があり、タッチパネルで簡単に操作できるため、作業者の負担を軽減します。
この自動化されたシステムにより、工場内の生産ラインが効率的に運営され、大量の水を短時間で出荷できるようになっています。
実際の効果
信濃の森工場では、28パレットの荷物を積載可能な大型トレーラを使用されていますが、従来はフォークリフトで約30分を要していました。しかし、VL-5の導入により、積み込み作業がわずか3分で完了します。この劇的な時間短縮は、配送業者やドライバーにとって大きな利点となります。
サントリープロダクツ株式会社の担当者は、「フォークリフトでの積み込みには熟練した技術が必要で、人材確保が難しい現状です。VL-5はそのシンプルな操作性に加え、ドライバーの負担を軽減してくれます」とコメントしています。
このような自動化技術は、トラックドライバーの働き方改革にも寄与するものであり、オークラ輸送機は引き続き先進的な物流システムの提供に努めていく方針です。
最後に
オークラ輸送機は1927年の創業以来、モノづくりを通じて物流システムの革新に取り組んできました。2027年には創業100周年を迎え、さらなる発展が期待されています。 VL-5をはじめとする新しい技術が、業界全体の効率化を促進し、未来の物流を支えることでしょう。