ヤンマー、データセンター向け新型発電機GY175シリーズを発表
ヤンマーエネルギーシステム株式会社は、このたびデータセンターや大型設備のニーズに応える「GY175シリーズ」という大容量の非常用発電機を商品化しました。本シリーズの第一弾として、2023年度中に2,000kVAクラスの機種が販売開始される予定です。今後、2026年度以降には3,000kVAクラス、2028年度以降には4,000kVAクラスへの展開が計画されています。
データセンターの急成長と電力需要の高まり
近年、クラウドサービスや人工知能(AI)の普及により、データセンターの電力需要が急増しています。特に、2030年度には新たなデータセンターの電力需要が2025年度の想定値から約9倍に達する見込みです。このような状況を踏まえ、ヤンマーエネルギーシステムでは、電力需給の逼迫や災害時の事業継続計画(BCP)対策に向け、大容量の非常用発電機を開発しました。
この発電機はデータセンターに限らず、工場、ビル、病院など、様々な業界からのニーズに対応可能です。また、今後の需要拡大に応じた新たな生産工場の増設も計画されており、供給体制の強化が進められています。
「GY175シリーズ」の特長
「GY175シリーズ」に搭載されているエンジンは、ヤンマーパワーソリューション株式会社が開発した新しい高速エンジンです。このエンジンは、発電装置に関連するISO規格で最高水準のClass G3(ISO8528-5)に適合しており、短時間での始動や遠隔監視サービスに対応しています。万が一の停電時でも、サーバー機器を停止させず、データ損失やサービス停止のリスクを最小限に抑えることができます。
主な特長一覧
- - 短時間起動が可能:発電装置の動作性能がISO規格の最高水準に適合。
- - 安定稼働:A重油にも対応。
- - 環境配慮設計:黒煙や白煙の発生を大幅に低減。
- - 遠隔監視サービス:バッテリー劣化診断や警報の緊急連絡、定期レポートの発行を行い、災害時に備えた管理をサポート。
- - メンテナンスの容易性:部品の配置を最適化し、共通化を図ることで、安定した部品供給を実現。
未来を見据えた取り組み
ヤンマーは1912年に大阪で創業し、以降、ディーゼルエンジンなどの分野で数々のイノベーションを生み出してきました。環境負荷の低減に注力しながら、持続可能な社会の実現に向けた取り組みを進めています。その一環として、今回の「GY175シリーズ」も登場しました。ブランドステートメントとして掲げる“未来を育むヤンマーの価値観「HANASAKA」”に基づき、テクノロジーを使って新しい豊かさを創造する道を進んでいます。
詳細については、ヤンマーのウェブサイトもご覧ください。最新情報や具体的な製品特性については、公式情報を参照の上、興味を持たれた方はぜひ注目してください。未来のデータセンターや社会を支える重要な製品となることでしょう。