防災食に関する意識調査、課題と新たな可能性を探る
2025年9月1日の「防災の日」を前に、兵庫県神戸市のテクスチャ・エンジニアリング企業、株式会社NINZIAが、日本全国の職場での防災食に関する意識調査を実施しました。この調査は300名を対象に行われ、興味深い結果が得られました。
調査結果から浮かび上がる課題
調査によれば、約53%の人々が「防災食の賞味期限管理が特に手間を感じる」と回答しました。さらに、48.67%は「美味しくない」と感じており、この2つが防災食へのネガティブな印象の大きな要因であることが分かりました。特に、職場での防災食の備蓄状況では、約39.67%の人が「どこに保管されているかわからない」と回答し、35%は「そもそも備蓄していない」とのことです。
このような実態から、多くの職場で防災食の有効活用ができていないことが明らかになりました。これにより、非常時に必要な食料が確保できないリスクが増すことが懸念されます。
NINZIAの取り組み
NINZIAは、「美味しさ」「管理の簡便さ」「植物性」という3つのコンセプトを掲げ、防災食の課題を解決するための取り組みを進めています。特に「NINZIA BOSAI」シリーズは、全ての成分を植物性にすることで、健康にも配慮しながら、通常の食事でも楽しめる味わいを持つ製品を提供しています。
この製品群は、通常の防災食とは異なり、常温でも油脂が固まらないため、長期間の保存が可能です。また、肉や麺の食感を再現する技術も盛り込まれており、これまでの防災食に対するイメージを変えることを目指しています。
次世代防災食としての可能性
また、NINZIAは技術の革新を追求しています。彼らが開発した「NINZIA PASTE」は、次世代の蒟蒻素材であり、従来の防災食とは異なる食感と機能性を持っています。この新素材は、血糖値を穏やかにする特性を備えており、さらに、調理においても優れた柔軟性を発揮します。これにより、健康的な軽食やビーガン向けの肉製品、さらにはおいしい防災食としての新たな可能性を提案しています。
さらに、NINZIAは大阪・関西万博で「グルテンフリー×完全植物性うどん」のプロトタイプを世界初公開し、その反響も高まっています。
防災意識の再確認
今回の調査結果とNINZIAの取り組みは、防災食への意識を見直すきっかけになるでしょう。明日を予測できない今、私たち一人一人が備蓄の重要性を理解し、より良い防災食の選択をすることが求められます。今後もNINZIAの活動に注目し、食と健康の新しい形を模索していきたいものです。