兵庫ひまわり信用組合が不動産評価業務のAI自動化を実現
兵庫県神戸市にある兵庫ひまわり信用組合は、株式会社ホームズが開発した『不動産自動評価システム』を導入し、不動産担保評価業務を自動化しました。この新しいシステムは、AI技術と地図データを駆使しており、業務の精度とスピードを飛躍的に向上させることが期待されています。
背景と導入の必要性
従来、兵庫ひまわり信用組合では、不動産評価業務においていくつかの課題を抱えていました。特に、営業店での情報収集や評価依頼書の作成には多くの時間を要し、未経験の職員にとっては作業負荷が大きくなっていました。また、本部では少人数で評価業務を担当しているため、経験豊富な職員への依存が強く、ノウハウの伝承が十分に行われない課題もありました。これらの理由から、業務効率化が求められていたのです。
システム導入による利点
ホームズの『不動産自動評価システム』の導入により、以下のような利点が得られることとなりました。
1.
迅速な評価結果の提供: システムは必要な情報を自動取得し、約5分で評価結果を出力します。これによって、職員はより迅速に顧客対応に取り組むことができます。
2.
安定した評価品質: 経験に左右されずに安定した評価が可能になりました。評価レポートや不動産担保調査書も自動で生成されるため、職員が求める根拠を明示した説明資料の作成も容易になりました。
3.
業務の負荷軽減: 従来は数日かかっていた評価作業が数分で完了するため、営業店や本部の業務負担が大幅に減少しました。これにより、従業員は顧客対応に集中できる時間が増えました。
評価プロセスの変革
兵庫ひまわり信用組合の融資部長である金明浩様は、不動産担保評価において求められるスピードと説明責任の両立が重要であると述べています。導入前は、経験のあるベテランと若手との間で評価処理時間に大きな差がありましたが、新システムの導入後は、自動評価を行った上で人間が最終判断を行うという二段階のプロセスに移行しました。この流れの中で、平均処理時間は驚くべきことに60分から5分に短縮され、業務効率が飛躍的に向上しました。
DX推進に向けた取り組み
現在、兵庫ひまわり信用組合は2025年4月からの第7次中期経営計画として、デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進することを主要な課題として掲げています。今後、与信審査プロセスや担保台帳とのシステム連携も進め、評価から審査、期中管理までの一貫したプロセスを実現することを目指しています。
まとめ
ホーミングスによる『不動産自動評価システム』の導入は、兵庫ひまわり信用組合にとって業務効率化の一助となり、顧客へのサービス向上にもつながっています。今後、他の信金や金融機関がこのようなシステムを取り入れることにより、業界全体の業務改善が見込まれるでしょう。