加古川のご当地B級グルメ「かつめし」の魅力
兵庫県加古川市では毎年5月29日を「かつめしの日」と定め、2016年からこの特別な日の魅力を広めています。戦後の加古川駅前の食堂で串揚げを箸で気軽に楽しむために考案された「かつめし」は、今や多くの市民に愛されているご当地B級グルメです。加古川に訪れた際には、ぜひその美味しさを体験してみてください。
「かつめしの日」の由来と意義
加古川市では「かつめし」の魅力を広めるために、2016年に公募を行い、その結果から5月29日が選ばれました。この日は、勝ちを意味する「かつ」や、肉を連想させる29という数字の語呂合わせが多くの人に響いたからです。また、ご飯の上にカツを載せたことから「勝つめし」とも呼ばれ、ゲン担ぎの食べ物としても親しまれています。
リニューアルされたかつめしマップ
加古川市内や周辺地域の「かつめし」を提供するお店が一目でわかる「かつめしマップ」が新たに登場しました。観光大使でありガールズロックバンドSCANDALのメンバー・TOMOMIさんもこのマップを通じてかつめしの美味しさを広めています。このマップを活用して、異なる店舗の味を楽しみ、自分のお気に入りを見つけてみましょう。
加古川スタイルの「かつめし」
「かつめし」は、洋皿に盛ったご飯の上にビフカツをのせ、デミグラスソース系のタレをかけ、茹でキャベツを添えて箸で楽しむというスタイルが特徴です。この料理の起源は、戦後間もない昭和20年代にまで遡ります。当時、気軽に食べられる洋食として人気を集め、今では100を超える店舗がこのかつめしを提供しているほか、スーパーマーケットでは専用のたれも販売されています。
また、「かつめし」は市内の学校給食にも頻繁に登場し、多くの市民の記憶にも深く刻まれています。このように、地域の食文化として育まれた「かつめし」は、文化庁の100年フードにも認定され、未来の食文化の一端を担っています。
バリエーション豊かな「かつめし」
「かつめし」の魅力は、各家庭やお店それぞれの独自のレシピにあります。本来は牛カツが基本ですが、それに加えてポークカツ、チキンカツ、エビフライなど、多彩なバリエーションが楽しめるようになりました。さらに、茹でキャベツの他にも彩り豊かな野菜やチーズ、マヨネーズ等のトッピングを自由に加えて楽しむスタイルも増えてきています。
新たに登場した「かつめしバーガー」など、他のジャンルと融合する形でもその楽しみ方は広がっています。
加古川のPRキャラクター「かっつん」と「デミ―ちゃん」
加古川市のソウルフード「かつめし」をPRするキャラクターも存在します。それが2008年に誕生した「かっつん」と「デミ―ちゃん」です。ふっくらご飯でできた顔にビフカツや茹でキャベツが乗った元気なキャラクターたちは、加古川の名物を精力的に広めています。
彼らの活動が評価され、2022年9月には加古川観光大使に任命されるなど、その影響力は広がる一方です。彼らと共に加古川の魅力を楽しみながら、ぜひ「かつめし」を堪能してください。今後も地域の文化として受け継がれ、さらに多くの人々に愛されることを願っています。