医療的ケア児のための特別な映画上映会
映画『クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』の上映会が、2025年夏に開始され、全国各地で大成功を収めました。このイベントは、特に医療的ケアを必要とする子どもたちとその家族のために企画され、延べ1,733名が参加しました。
1. NPO法人AYAの取り組み
NPO法人AYAは、神奈川県横浜市を拠点とし、医療的ケアや障がいを抱える子どもたちの支援を行っています。彼らの目指す未来は、心がつながり、可能性が広がる社会です。いま、日本には約2万人の医療的ケア児、90万人の障がい児、そして約25万人の難病児が存在します。医療的ケアや支援を必要とする子どもたちの生活を支えることが求められています。
AYAは、子どもたちが「映画館で映画を観たい」という願いを実現するために、特別な映画上映会を開催し始めました。
2. 映画上映会の背景
上映会が実現したきっかけは、医療的ケア児のお母さんからの「映画館で映画を観たい」という声でした。この要求に応えるためには、映画館での特別な配慮が必要でした。そこで、特別に音が出てしまっても、周囲への配慮を気にしなくて済む環境を整えるため、映画館をまるごと貸し切ることが決定しました。医師や看護師が会場に帯同し、参加者に安心して映画を楽しんでもらえるよう配慮しています。
3. 全国での実施と動員数
2025年夏、映画『クレヨンしんちゃん 超華麗!灼熱のカスカベダンサーズ』の上映会は合計11地域で開催されました。各地で参加者は好評を博し、映画の魅力を享受しました。
- - 8月24日 宮崎セントラルシネマ: 144名
- - 8月31日 青森・埼玉: 162名
- - 9月7日 長野・兵庫: 250名
- - 9月14日 岩手・広島:379名
- - 9月21日 高知・静岡・鹿児島:662名
合計で1,733名以上が参加し、医療的ケア児とその家族が共に楽しむ時間を持ちました。
4. 参加者からの感想
参加した家族からは、感動的なコメントが多数寄せられました。
- - 「周りを気にせず、安心して映画を楽しむことができました!」(宮崎)
- - 「家族揃って特別な体験ができ、嬉しかったです!」(兵庫)
- - 「周囲の理解があったので楽しく過ごせました。」(青森)
このように、参加者からは温かい声や感謝の言葉が多く寄せられました。
5. 今後の展望
NPO法人AYA代表の中川悠樹医師は、全国47都道府県での上映会を目指しており、その活動は今後も続きます。映画館での楽しい時間が、医療的ケア児やその家族にとっての希望となることを願っています。
AYAの取り組みは、単なる映画上映にとどまらず、医療的ケアが必要な子どもたちや障がい児、そしてその家族がより豊かな時間を過ごせるようにする重要な活動です。未来に向けた挑戦に期待が高まります。