神戸の新しい観光体験、免許不要のモビリティ
神戸市では、観光スポットをスムーズに巡れる新たなサービスが始まりました。このサービスは、免許なしで運転できる近距離モビリティ「WHILL」のレンタルを提供するものです。神戸ユニバーサルツーリズムセンター(以下、神戸UTC)とWHILL株式会社が協力し、観光エリアでのアクセス向上を目指し、このサービスの開始を発表しました。観光名所の多くが点在し、高低差も多いため、高齢者や体力に不安を抱える方々にとって移動が難しい状況が続いていましたが、この新たな移動手段が誕生することで、神戸を訪れるすべての人が散策を楽しめる機会が生まれることが期待されます。
アクセシビリティ向上への取り組み
特に最近では、神戸空港の国際線も利用可能になり、インバウンド需要が増加しています。これに伴い、観光スポットへのアクセスのしやすさが求められる中、神戸UTCが提供するこの近距離モビリティは、さまざまな人々に神戸の魅力を届けるための重要な役割を果たします。
これまで神戸港エリアでは、メリケンパークのリニューアルやポートタワーの改修が進められてきましたし、最近開業したジーライオンアリーナ神戸など、航空の面でも観光資源が充実しています。しかし、観光地へのアクセスが困難なため、多くの人々が旅行をためらっている実情もあるのです。移動の不安を解消することで、全国的なユニバーサルツーリズム市場が拡大する可能性が示されています。
「WHILL Model F」とは?
神戸UTCが提供する近距離モビリティ「WHILL Model F」は、軽量で折りたたみ可能なモデルです。このモデルは、誰でも簡単に操作できるため、家族や友人と一緒に観光地を回るのに適しています。徒歩と同じペースで走行できるこのモビリティは、神戸の港エリアだけでなく、三宮や元町、北野エリアの観光名所にもスムーズにアクセス可能です。これにより、観光客は神戸での滞在をより便利で楽しいものにすることができます。
モビリティレンタルサービスの詳細
このサービスは、2023年9月9日よりスタートします。貸し出しは、神戸港エリアの「かもめりあ」中突堤中央ターミナルで行われ、1日あたり4,400円(税込)、また1泊2日で11,000円(税込)となっており、気軽に利用できる価格設定です。事前予約は電話またはメールで行うことができ、当日の貸し出しも可能です。具体的な条件として、体重115kg以下、着座時に足がフットプレートに届くことなどがあります。
今後の展開
神戸UTCでは、他の観光スポットでも「WHILL」を増やしていく予定です。このことで、さらなるアクセシビリティ向上に貢献し、だれもが安心して神戸の魅力を体験できる環境を整えていきます。また、神戸UTCは、手動の車いす貸し出しや宿泊・観光に関する各種相談窓口も運営。訪れる人々に対して、より快適なサービスを提供し続けます。
この近距離モビリティの導入によって、神戸はますます観光しやすい都市へと進化していくことでしょう。未来の神戸観光がどのように変わっていくのか、期待が高まります。