兵庫で革新!「Good Practice System」の特許取得
兵庫県神戸市に本社を置く株式会社介護サプリが、新たに開発した介護支援システム「Good Practice System」が特許を取得しました。このシステムは、介護現場において認知症の方をどのように支援するかを、AIがリアルタイムで導き出す機能を備えています。介護分野における技術革新は多くの注目を集めていますが、このシステムはその中でも特に介護の質を向上させる可能性を秘めています。
認知症「Good Practice System」とは?
「Good Practice System」は、大阪公立大学との共同研究によって開発され、現在は兵庫県内の二つの法人で実証実験が進められています。このシステムは、全国の介護事業所で「ケア記録アプリ」に蓄積されたデータをもとに、被介護者一人ひとりの情報に応じた最適な介護方法を提示します。具体的には、年齢、性別、認知症の種類、介護者の資格や経験年数など、様々な要素を解析し、自動的に「推奨GP」として最適な関わり方を示します。
この機能により、経験の浅い介護者でも、手軽に質の高いケアを提供できるようになります。たとえば、従来の方法では、介護者の経験則に基づく対応が多かったため、個々の被介護者に最適な対応をすることが難しい場面もありました。しかし、このシステムはデータに基づき、コンスタントに質の高い介護を支えることを目指しています。
特許取得の詳細
特許番号は第7692184号で、発明の名称は「介護支援システム」です。本特許は2025年6月5日に取得され、大阪公立大学と介護サプリの共同の成果として位置付けられています。これは、介護分野におけるAIの利用が一段と進むことを示すもので、今後の介護システムに大きな影響を与えるでしょう。
開発の背景
介護の質を向上させるためには「アセスメント → ケアプラン → 介入 → モニタリング」のサイクルが欠かせません。その中でも、特に「介入」の質が認知症の方の状態改善に影響を与えることが研究で示されています。「Good Practice System」は、この介入の記録をデータとして分析し、介護者に実践的なフィードバックを提供します。この結果、被介護者への関わりの質が向上し、介護者教育にも寄与することが期待されています。
発展の可能性と今後の計画
介護サプリは、2025年度中に全国のケア記録アプリユーザーへの「Good Practice System」の導入を目指しています。その第一歩として、2025年7月中旬からはモニター事業所の募集を開始し、多くの介護現場の協力を得ながら実データを集積し精度向上を図っていきます。
ケア記録アプリについて
「ケア記録アプリ」は、介護施設や障害福祉サービスで利用される記録専用クラウドシステムです。iPadやPCからの入力によって、被介護者のバイタルや食事内容などを一元管理できます。導入が進む中、特に入力のしやすさやユーザーインターフェース(UI)への配慮が求められています。介護サプリは「すべてのスタッフが使いやすい」ことをコンセプトに、記録業務に特化したサービスを提供することで、他社と差別化を図っています。
会社情報
株式会社介護サプリは、2018年に設立された企業で、兵庫県神戸市に本社を構えています。代表の玉置慎一氏のもと、質の高い介護を支えるための技術開発に取り組んでいます。詳しい情報については、
こちらの公式サイトからご確認ください。
今後も、介護サプリの動向に目が離せません。介護業界に新たな革新をもたらす「Good Practice System」に期待が高まります。