新酒造りの形
2025-04-03 13:50:50

兵庫・白鶴酒造とスパイスキューブが描く新しい酒造りの形とは?

新たな酒造りの地平を切り開く!



兵庫県に位置する白鶴酒造とスパイスキューブ株式会社が手を結び、地元の農業と酒造りの新たな可能性を模索する共同プロジェクトが始まりました。この取り組みは、兵庫県主催の「ひょうごオープンイノベーションマッチング2024」を契機にスタートしたもので、両社の特性を生かして「酒造りで生じる二酸化炭素(CO₂)」を利用し、植物を育成する循環型の農業システムを構築することを目的としています。

プロジェクトの核となる技術



プロジェクトでは、まず白鶴酒造のマイクロブルワリー「HAKUTSURU SAKE CRAFT」における発酵プロセスから発生するCO₂を回収。このCO₂は、洗浄技術の一種であるDAC技術を駆使し、効率よく取り込みます。その後、回収したCO₂は、スパイスキューブが開発した室内農業装置「AGROT」に供給され、ハーブなどの植物を育てるために利用されます。

自然界でも植物はCO₂を取り込みながら成長するため、このプロジェクトは環境にも優しいサステナブルな取り組みといえるでしょう。

酒造りと農業の新たな関係



育成したハーブは、白鶴酒造が製造するSAKE(日本酒)やクラフトジンの原料としても活用される計画です。このように、酒造りの過程で出た副産物を再利用し、さらに酒造りに還元するという循環型モデルは、業界に新たな風を吹かせる革新的な試みと言えます。

プロジェクトは、ホールでの試飲や見学が可能な「HAKUTSURU SAKE CRAFT」の隣に位置する農業装置を設けることで、一般の来館者にもその過程を理解しやすくしています。訪れる人々にとって、酒造りの過程とCO₂の活用がどのように行われているかを“見える化”することで、環境問題への意識を高めていくことを目的としています。

サステナブルな未来を待つ



このプロジェクトは単なる技術革新の枠を超えて、地元の酒造りの伝統と、アグリテックスタートアップとしてのスパイスキューブの革新的な農業技術を融合させ、新たな経済モデルを生み出す狙いも持っています。代表の須貝翼氏は、「酒造りにおけるサステナビリティを追求し、CO₂を有効活用することで新しい都市型農業のモデルケースを確立していければ」と今後の展望について語りました。

伝統と革新の融合



この取り組みは、白鶴酒造の伝統を守りつつ、新たなテクノロジーを活用し持続可能な形での酒造りを実現しようとしています。白鶴酒造は1743年から続く老舗であり、今の時代にマッチした事業展開を目指しているのです。このプロジェクトを通じて、地域の農業発展や経済振興にも貢献し、未来の地域社会を築いていくことでしょう。

最後に



農業と酒造りの新たな形を目指すこの協力プロジェクトは、地域に新たな価値をもたらすだけでなく、今後の持続可能な社会への道しるべとなりそうです。これからの展開に期待が寄せられます。

訪問を許可された方々は、新たな農業のスタイルと酒造りの未来を是非、自らの目で確かめてみてください。


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