ヤンマーパワーソリューションのタイトニングチェッカーが受賞
ヤンマーパワーソリューション株式会社が開発したTightening Checker(タイトニングチェッカー)が、2025年度のグッドデザイン賞を受賞しました。これは、船舶で用いられるエンジン部品、特に連接棒ボルトの締め付け状態を確認するための業界初のツールです。さまざまな海難事故がヒューマンエラーによるものとされている中、安全性を向上させることを目的に開発されたこの製品には注目です。
タイトニングチェッカーの特長
タイトニングチェッカーは、従来のハンマー打音検査に代わって、非熟練者でも簡単に締め付け状態を確認できる方法を提供します。エンジン内部という狭いスペースでも片手で操作できる設計にされており、体系的に測定値を記録し、管理することが可能です。これにより、エンジンの保全作業が格段に効率的に、より安全になります。
また、アプリとの連携により、測定結果を一目で確認できるようになっています。これまでの検査方法では熟練者の技術が必要であったため、技能の習得には時間がかかりましたが、タイトニングチェッカーはそのハードルを大幅に下げることが期待されています。
開発の背景
ヤンマーパワーソリューションは、海難事故の主な原因の一つにエンジン事故があることに着目し、特に連接棒ボルトの締め付け不良に焦点を当てました。この分野では、航空機や橋梁などの検査技術が用いられてきたことから、そのアイデアを応用することで高い安全性を実現しようとしました。長期間の研究開発を経て、ようやく実用化に至りました。
受賞の評価
審査員は、タイトニングチェッカーが持つ実用性や、非熟練者でも使いやすい設計が評価されました。特に、電気抵抗により金属同士の密着度を評価する方法は、新しい視点を提供するものであり、業界内の技能を定量化した点も高く評価されています。その結果、タイトニングチェッカーは、今後の海運業界における安全基準を高める一翼を担うと期待されています。
ヤンマーについて
1912年に大阪で設立されたヤンマーは、かつてディーゼルエンジンの小型実用化に成功し、さまざまな産業機械においてリーダー的存在です。ヤンマーは「大地」「海」「都市」をフィールドとして、エンジンを中心に多様な事業を展開。環境面でも持続可能な開発を目指し、技術革新を続けています。彼らのビジョンである「HANASAKA」を基に、未来社会の実現に向けた取り組みを行っています。
詳しい情報は、ヤンマーの公式ウェブサイトで確認できます。
ヤンマー公式サイト
まとめ
タイトニングチェッカーの受賞は、船舶業界が直面する課題に対して新しいソリューションをもたらすものです。この画期的な製品が利用されることで、より安全な海運業界の実現が期待されます。今後の展開にも目が離せません。
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