神戸市が進める空き家・空き地対策の最新状況と改善事例

現在、神戸市では適切に管理されていない空き家や空き地が地域住民の生活環境に与える影響を重視し、様々な対策を講じています。この取り組みは2016年度より始まり、空き家及び空き地に関する法律や条例に基づいて行われています。2024年度における取組み実績や事例についてご紹介します。

1. 改善指導の状況

適切な管理がなされていない空き家及び空き地について、所有者が確認できた場合には自主的な改善を依頼しています。2023年12月に法改正が行われ、新たに「特定空家になる恐れがある空き家」が対象として追加され、2024年6月からその運用も開始されます。この結果、適切な管理がなされていない物件に対して更なる対応が可能となりました。

2. 2024年度の主な改善事例

(1) 自主的改善の事例

法や条例に基づく改善指導を受けた所有者が自ら行動を起こし、空き家・空き地を改善した事例が報告されています。这により周辺住民の生活環境が大きく向上しました。

(2) 老朽物件の解体補助

神戸市では、生活環境への悪影響を防ぐために、期待される活用が見込めない空き家や破損した空き地に対して解体費用の補助を行っています。2024年度には814戸の物件が解体補助を受け、これまでの累計では4,074戸に達しました。これにより、安全で快適なまちづくりが進展しています。

3. 財産管理制度による対策

神戸市の空き家対策特命チームは、弁護士を含む専門家から成り、所有者不明の空き家や危険な物件に対して積極的に財産管理制度を活用しています。これにより、所有者不明の空き家に対して50件の財産管理人の選任申立を実施し、実際に修繕や解体、売却が行われています。この取り組みにより、地域住民の生活環境の改善が期待されています。

2025年度も引き続き、危険な空き家や管理されていない空き家について早期解消を目指し、地域の安全と快適さを保つための努力を続ける予定です。