丹波篠山市の手話言語条例制定10周年記念イベント
丹波篠山市では、2014年12月に制定された「みんなの手話言語条例」が10周年を迎えます。この条例の目的は、手話が言語であることを広く知ってもらい、誰もが安心して地域で生活できる、それぞれの可能性を最大限に発揮できる社会を目指すことです。手話に対する理解が進むことで、多様性を受け入れ、尊重し合える共生社会の実現が期待されています。
手話とその重要性
手話は、ろう者にとって必要不可欠なコミュニケーション手段です。日本においては、1880年のミラノ会議で手話の使用が禁止されるなど、長い歴史の中で様々な制約を受けてきました。しかし、2011年の障害者基本法改正によって「手話は言語である」と法的に位置づけられるようになりました。丹波篠山市では、この認識を基に手話の普及に努め、社会参加を促すため、「みんなの手話言語条例」を制定しました。
手話に関する取り組み
丹波篠山市では、手話の普及に向けた多くの取り組みを行っています。まず、公式ホームページでは誰でも簡単に覚えられる手話を紹介し、手話でコミュニケーションを取る機会を提供しています。また、地域内の手話サークルや要約筆記サークルを紹介し、手話に対する関心を高めています。
市内の学校や企業においては、手話出前講座を実施し、ろう講師と手話通訳が連携して手話の理解を深めています。さらに、手話通訳者や意思疎通支援者を配置し、聴覚に障がいのある方々が安心して市役所を利用できる体制を整えています。
NET119緊急通報システム
新たな取り組みとして、聴覚や言語機能に障害がある方でも消防への119番通報ができるよう、NET119緊急通報システムが導入されています。GPS機能を利用して迅速に居場所を伝え、チャット機能を通じて音声を使用せずに通報が可能です。このように、丹波篠山市では聴覚に障がいがある方々が安全に生活できる環境を整えています。
記念イベントの詳細
「丹波篠山市みんなの手話言語条例制定10周年イベント~手話でつながろう~」が、2024年2月11日(火・祝)に丹南健康福祉センターで開催されます。イベントでは、手話が言語としての重要性を再確認し、これまでの取り組みについての報告が行われます。
イベントのプログラムには、手話での歌や特定非営利活動法人いぬいふくし村による手話の取り組み報告が盛り込まれています。また、手話ステージや参加型のスタンプラリー、クイズコーナーもあります。参加は無料で、事前のお申し込みは不要です。多くの人々の参加が期待されています。
お問い合わせ
イベントや手話に関する詳細は、丹波篠山市役所社会福祉課の障がい福祉係までお問い合わせください。電話番号は079-552-7102、ファックスは079-554-2332です。公式ウェブサイトもぜひご覧ください。
丹波篠山市で共に手話を学び、今後の共生社会を築く一歩を踏み出しましょう。