物流業界の新たな挑戦
株式会社関通は、今般、中国・上海の外高橋保税区を運営する外高橋発展公司との業務委託契約を結び、2025年9月からは日中を結ぶ包括的な物流プラットフォームを開始します。この施策は、国際物流とITオートメーションを融合させたもので、事業の効率性向上を目指します。
さらに、関通は国際物流の専門企業であるフレートマンロジックスの株式を10%取得し、共に事業推進を行うことで、資本を通じた戦略的パートナーシップを確立しました。この協力関係により、両社は「在庫・通関・輸送」の全ての分野で特別な相乗効果を発揮していきます。
協業の背景
昨今、国際貿易の環境は厳しさを増しており、需給の変動や越境ECの拡大、そして物流コストの上昇が企業経営に影響を与えています。特に、日本企業は出荷遅延や在庫の不均衡、加えて人材不足といった課題に直面しており、これにより経営効率が損なわれている状況です。
こうした背景を踏まえて、関通とフレートマンロジックス、外高橋発展公司の三者は、その強みを結集し、「越境共創物流モデル」を作り上げ、日中の物流を強化していくことを目指します。
「W倉庫×W専門性」のモデル
この新しい協業モデルでは、顧客企業は以下の機能を有効活用可能です。
- - 倉庫機能の統合: 関通の日本国内倉庫と外高橋発展会社の中国保税倉庫が連携することで、両国をまたいだ効率的な保管と配送が実現されます。
- - 輸送機能の提供: 海上輸送や国内配送を含む充実した輸送体制により、スムーズな物流が確保されます。
- - 通関及び貿易支援: 複雑な貿易書類の取り扱いが簡素化され、クライアントは手間を削減し、ビジネスに集中できる環境が整います。
- - 保税区の活用: 国際的な貿易のプロセスをスムーズに進めるため、関税納付の延期など、多様なサポートが受けられます。
このモデルにより、中長期的には「中国から日本への直送」が可能になる予定です。
フレートマンロジックスと協力
フレートマンロジックスは、現地での営業や物流調整のエキスパートで、関通はそのノウハウを基に、今後の越境物流市場での運営体制強化を図ります。これは、単なる物流機能の向上ではなく、日中のカスタマーのニーズに応える強力な仕組みを形成するものです。
今後の計画
関通とそのパートナーは、将来的に上海と青島を初期対応エリアとして、さらには深圳、東南アジア地域への対応を視野に入れながら、広範な倉庫ネットワークを築いていく方針です。目標としては、初年度には100コンテナの輸送を実現し、ユーザーのニーズに応えた迅速な物流支援を行います。
この新しいプラットフォームを活用することで、越境ECやBtoB取引を行う企業に向けて柔軟な物流ソリューションが提供可能になり、企業のグローバルな成長を後押しします。さらに、物流管理システムの導入や貿易業務の電子化を進め、効率的なサプライチェーンの構築を支援していきます。
結論
関通とそのパートナーたちは、この新しい協業モデルによって、企業が国境を越えた物流における新たな常識を作り出すことを目指しています。業界に変革をもたらすこのプロジェクトがどのように進展していくのか、今後の展開に注目です。