災害時の駐車場活用を推進する神戸市とハッチ・ワークの協定

災害時の駐車場活用を目指して

兵庫県神戸市は、株式会社ハッチ・ワークと災害時における月極駐車場の利活用に関する協定を結びました。この協定の目的は、災害発生時における被災者支援の円滑化を図ることです。

協定の内容

本協定に基づき、ハッチ・ワークは災害時に神戸市からの要請を受けて、同社が運営する月極駐車場を適切に管理するためのオンライン支援サービス「アットパーキングクラウド」を導入します。これにより、事前に同意を得た駐車場では空き区画を募集停止し、被災者支援のために駐車場を確保することが可能となります。

特に注目すべきは、利用開始から30日間はハッチ・ワークが全費用を負担し、これにより神戸市内での無償提供が実現します。これは、災害時の応援職員やボランティアに対して迅速に駐車場を提供するための重要なポイントです。

地域防災力の向上

この取り組みは、単に駐車場を提供するだけではありません。月極駐車場の可用性を最大化することで、地域全体の防災力を向上させることが期待されています。神戸市内にはすでに8,000台以上の「アットパーキングクラウド」が導入されており、今後さらなる普及が見込まれています。これにより、駐車場不足による混乱を未然に防ぐことができます。

協定締結の背景

災害時には、多くの被災者や支援者、ボランティアが自動車で避難しますが、その際に駐車場の不足が問題となります。神戸市とハッチ・ワークの取り組みは、地域全体の災害対応を強化するための重要なステップです。

ハッチ・ワークは、月極駐車場情報をリアルタイムで把握できる強みを持っており、また、月極駐車場の管理を専門に行う体制を整えているため、より効果的な支援が期待できます。

更に、神戸市の外郭団体である株式会社こうべ未来都市機構も2024年から「アットパーキングクラウド」の導入を決定しており、市内の月極駐車場のデジタル化を進める一環として、この協定の重要性が一層増しています。

アットパーキング及びそのサービス

「アットパーキング」は、月極駐車場の検索プラットフォームで、全国に5万4千カ所以上の情報が登録されています。2018年からは月極駐車場の管理を支援する「アットパーキングクラウド」を展開し、不動産会社の管理業務の効率化と収益向上を図っています。

また、月極駐車場のシェアリングサービスやEV充電設備付きの駐車場の提供など、さまざまなサービスを展開しており、地域に根ざした取り組みを続けています。