古野電気株式会社、最新の海況予測データサービスを発表
兵庫県西宮市に本社を構える古野電気株式会社は、新たに「グローバル海況予測データサービス」の提供を開始しました。このサービスは、同社の独自システム「Phizmo」を基盤としており、企業、自治体、そして研究機関に向けて高精度な海洋データを提供するものです。
1. サービス提供の背景
近年、気候変動や海洋災害リスクの増加、海洋産業の高度化が進んでおり、これに伴い高精度な海況データの必要性がますます高まっています。従来の数値モデルでは、空間・時間的解像度が粗いため、実務上の意思決定に活かしづらいという課題がありました。さらに、存在するデータの利用方法が分からず、その潜在能力を十分に引き出せていないケースも見受けられました。このような課題を解決すべく、古野電気は海洋分野での経験を活かして「Phizmo」を開発しました。
2. サービスの特徴
(1) 全球からピンポイントまでの対応
このサービスは北極と南極を除く全球をカバーしており、港湾・沿岸・航路などの目的に合わせた解像度でデータ提供を行います。
(2) 高解像度・高精度なデータ
一般的な海況データが「水平約10km/24時間間隔」であるのに対し、Phizmoは「水平約3km/1時間間隔」の高精度データを提供します。さらに、さらに細かくデータの細分化も可能です。
(3) 海の「立体」を把握できる
20層に及ぶ3次元データを用いることで、水温、塩分、流速の深度方向における変化を把握できます。
(4) 公的機関データと独自アルゴリズムの融合
NMC法、3DVAR、ナッジングといった複数のデータ同化手法を自動的に最適化し、実際の海況を高精度に再現します。
(5) 分析の負担を軽減
水温、塩分、流速、海面高度などのデータを一括で提供し、分析や他システムとの連携負荷を大幅に減少させます。
3. Phizmoの詳細
Phizmoにおいては、海水の流れの変化を数値的に予測する海洋モデルが使用されています。このモデルは未来の海の状態(水温分布や潮流分布など)を予測し、過去の状態も再現可能です。公的機関のデータを高解像度化し、衛星観測データを活用した独自アルゴリズムで実際の海況に近づけています。
4. 主なサービスの活用領域
- - 研究・教育: 高精度な3次元データを用いることで、研究や分析の精度を向上させます。
- - 自治体・観光: 沿岸の安全管理や環境変化の把握に活用でき、事故防止に繋がります。
- - 物流・海運: 予測データを駆使し、安全かつ効率的な航行計画をサポートします。
- - 建設・インフラ: 港湾工事の計画や現場での作業判断を支援します。
- - レジャー・観光: マリンアクティビティの安全確保を行い、体験価値の向上に寄与します。
- - 保険: リスク評価に役立ち、船舶などの事故リスクを把握します。
- - メディア: 海況の変化を視覚的に伝え、情報発信の質を向上させます。
5. 特設サイトの開設
特設サイトでは、海況予測データの特徴やサンプルデータを掲載しています。企業、自治体、研究機関が多様な利用シーンを検討するための起点として活用できることを目指しています。リンクは
こちらです。
古野電気株式会社は、今後も海洋データの基盤を強化し、「海況予測」と「ソリューション開発」を組み合わせた価値創出に努めていく予定です。持続可能で安全な海の未来を築くため、さらなる取り組みを進めていくことでしょう。