豊岡市とBASEが推進する地域活性化プロジェクトの第一弾を発表

日本全体で地方創生に向けた取り組みが進む中、ネットショップ作成サービス「BASE」が「ローカルオンラインショップ構想」をスタートさせました。この新しい企画は、雇用機会が減少し、地元を離れる傾向にある若者や女性の活躍を促進することを目的としています。この取り組みの第一弾として、兵庫県豊岡市と協力し、4名の元地域おこし協力隊員が手がけるオンラインショップ「豊岡BASE」が登場しました。豊岡市は、美しい自然と伝統文化が息づく地域でありながらも、若年層の流出や一次産業の担い手不足などの課題に直面しています。しかし、「BASE」が提供するネットショップのノウハウを活用することで、地域の特産物や伝統的な工芸品を発信し、地域経済の活性化に寄与することが期待されています。

「ローカルオンラインショップ構想」の背景

この構想が始まる理由として、日本政府が提唱する「地方創生2.0」が挙げられます。2024年に向け、持続的な経済成長を促進するための具体的な方針を示し、特に地方における仕事と魅力ある暮らしの両立を目指す施策が重要視されています。これに応じて、BASEは地方の自治体と連携し、地域でのネットショップを通じて収入源の多様化を図ることにしたのです。

豊岡市と共同で実施する「豊岡BASE」

「豊岡BASE」は、地域おこし協力隊制度を通じて豊岡市に定住した4名の元協力隊員によって運営されています。彼らは豊岡市に伝わる伝統工芸である杞柳細工や出石焼、地元の旬な食材を使った料理や加工品を販売し、地域の特産物を広めることに尽力します。

運営チームは、豊岡市で製造された商品を通じて、地域の魅力を伝えることを目的としながら、BASEのサポートを受けてネットショップの立ち上げを行いました。BASEは、このプロジェクトを通じて、豊岡市のビジネス環境を整え、地域の事業者が持続可能な経済活動を行えるようにするためのサポートを行います。

地域の魅力を最大限に引き出す

豊岡市は、自然豊かな環境や伝統文化にあふれた土地です。運営メンバーの一人、岡井見恩子さんは、豊岡杞柳細工の技術を活かして、地域の特性を生かした商品を製作しています。また、中田樹さんが展開するCafé Coucouでは、地域食材を使った料理を提供し、食を通じて人と地域をつなぐ新たな試みを行っています。加藤かなるさんは、柳行李を使った商品による伝統の普及を目指し、岡山拓さんは出石焼の技術を活かした新たなプロダクトの開発に取り組んでいます。

今後の展望と期待

「豊岡BASE」は、豊岡市の各事業者との協力を進めながら、商品ラインナップの拡充を図り、地域全体の活性化を目指します。また、この取り組みを通じて、地域の若者が豊岡に定住し新たなビジネスを展開できる環境をつくり、移住の促進に貢献していくことを目指しています。

豊岡市の市長、門間雄司氏は、この協力関係を歓迎し、地域資源を生かしたクリエイティブな仕事を通じて地方でも安定した収入を得る道を示すことができると期待を寄せています。このプロジェクトは地方での生活を再考するきっかけとなり、未来のモデルケースとなることでしょう。地域の魅力を発信し、より多くの人々に愛される地域を目指す「豊岡BASE」の活躍に今後も注目です。