地域活性化を目指すPBL授業 - KULと武庫川女子大学の連携

産学連携で地域貢献を目指す取り組み

兵庫県尼崎市にあるアミング潮江商店街で、株式会社KULと武庫川女子大学の経営学部が共同で行った実践型学習プロジェクトが注目を集めています。この取り組みは、課題解決型実践学習（PBL）授業を通じて地域の活性化を目指すものです。2025年の9月から11月にかけて行われ、大学生たちが地域企業の支援を受けながら清掃活動を行い、地域の魅力や課題を探求しました。

実践的な学びの場

今回のPBL授業では、KULの社員が講師となり、学生たちが『街を元気にしよう！アミング潮江商店街クリーンプロジェクト』に挑戦しました。6名の学生は2つのチームに分かれ、地域清掃の参加者募集や広報活動を進めることが求められました。チームAとチームBは、それぞれ異なるキャッチフレーズ「アミング潮江ゼロゴミチャレンジ」と「『そうじ』で繋ぐ街と笑顔のバトン」を掲げ、クリーンプロジェクトへの参加を呼びかけました。

清掃活動の準備として、学生たちは参加者募集のためのチラシ制作や地元企業訪問、そしてイベント当日のメディア取材を行いました。広報活動を通じて、地域の人々に活動の意義やメリットを伝えることで、参加者の関心を引きつけることを目指しました。

地域企業との連携

学生たちが作成したチラシや広報文には、地域と関わる機会や企業PRにおけるメリットが明記され、参加を呼びかける姿勢が印象的でした。「素晴らしい取り組み」と評価されたその活動は、まさに地域と企業を結びつける架け橋となっています。インタビューを通じて、学生たちはこのプロジェクトが地域に与える影響を学び、「地元企業と地域の人々とのつながりが深まった」と感じたようです。

学生たちの気づきとは

PBL授業を通して活動した学生たちは、振興組合や地元企業、地域の住民へのインタビューを重ね、清掃活動がもたらす影響についての理解を深めました。参加企業の担当者からは、「当初は自己満足で始まったが、次第に街の人々からの感謝の声が多くなり、その喜びを実感できた」という意見もあり、参加者としての成功体験を共有しました。

活動を通じて、学生たちの尼崎市に対する印象も大きく変わっています。最初は治安に不安を抱いていた学生たちが、実際には清潔で住みやすい街であるという新たな認識を持つようになりました。

持続可能な地域貢献へ

今後、株式会社KULは「暮らしやすいをデザインする」というビジョンのもと、この活動の成果をさらに発展させ、地域社会との連携を深めていく方針です。学生たちも、実践学習の経験を通じて情報発信の重要性を実感し、次のステップに向けた意欲を高めています。

このように企業と学生が協力して行う地域貢献活動は、地域への新たな活力をもたらすだけでなく、参加する学生に貴重な経験を提供するものです。産学連携を通じて、地域の活性化とともに実社会での経験を価値あるものにしていくこの取り組みから、今後も目が離せません。