スイーツ物流の未来を創る、関通とCake.jpの資本業務提携
兵庫県の尼崎市に本社を置く株式会社関通と、東京都新宿区のケーキ専門通販サイト「Cake.jp」を運営する株式会社Cake.jpが資本業務提携を締結しました。この提携の目的は、冷凍スイーツ市場における新たな物流基盤を共創し、両社の強みを活かして業界全体の効率化を図ることです。
提携の背景
冷凍スイーツ市場は急速に成長しており、2025年には1兆円に達することが予測されています。しかし、その成長には様々な物流の課題が伴っています。具体的に言うと、冷凍・冷蔵・常温の管理や小ロットでの多品種出荷、賞味期限に基づく正確な在庫管理などが挙げられます。両社はこれらの課題を解決するため、スイーツ業界に特化した物流インフラを整備することを決意しました。
実現する取り組み
WMSソリューション『トーマス for Sweets』
関通が提供するクラウドWMS「クラウドトーマス」を、スイーツ業界向けに最適化したものです。このシステムは、冷凍・冷蔵・常温を一元管理できる機能や、小ロット多品種対応、ロットや賞味期限管理の機能を備えています。また、初期導入コストを抑えたSaaS型プランも展開し、主にCake.jpの加盟店を中心に導入を進めていく予定です。
フルフィルメント拠点『Cake.jp Sweets BASE』
2026年8月の稼働を予定しているこの拠点は、関通の物流インフラを活かし、スイーツ業界に特化したフルフィルメント拠点です。冷凍・冷蔵・常温に対応した多温度帯物流センターを設置し、通販や卸、店頭販売など多様な販路に合わせた梱包に最適化されたサービスを提供します。また、加盟店だけでなく、未加盟の事業者も利用できる業界共通インフラを目指しています。
双方のメリット
関通の狙い
- - スイーツ市場において冷凍・冷蔵・常温に対応した特化型物流モデルを確立
- - WMS「トーマス for Sweets」を通じて物流の標準化と効率化を進める
- - スイーツ業界の知見を基に、他の食品業界への横展開も視野に入れている
Cake.jpの狙い
- - 全国の加盟店や菓子事業者の物流負担を軽減し、販路の拡大を支援
- - Cake.jp Sweets BASEを通じて、EC、卸、店舗販売に対応するマルチチャネル型物流を実現
- - 安定した配送体制を確立し、高品質なサービスを提供
今後の展望
両社は、2025年以内に「トーマス for Sweets」を導入する企業を10社以上目指し、Cake.jp Sweets BASEの稼働に向けしっかりと準備を進めていきます。将来的には、原材料の調達支援、販促活動、金融支援など、通販市場全体の持続的な成長をサポートできる総合投資プラットフォームを構築することを目指しています。
代表のコメント
関通の代表取締役社長、達城久裕氏は「物流とテクノロジーの融合により、スイーツ業界の未来を支えていく」と言及し、より大きな価値を提供することを誓いました。一方、Cake.jpの高橋優貴代表は、「多様なスイーツのニーズに応えるための物流基盤は、不可欠である」と強調しました。
このように、関通とCake.jpの提携は、スイーツ産業に大きな変革をもたらす契機となることでしょう。今後の動向にぜひ注目してください。