宮崎県山間部TNRプロジェクト終了のお知らせ
公益財団法人どうぶつ基金が推進してきた「宮崎県山間部TNR地域集中プロジェクト」が、2025年11月13日に終了します。このプロジェクトは、宮崎県の西臼杵郡、高千穂町、五ヶ瀬町、日之影町の3自治体と連携し、飼い主のいない猫の不妊手術を中心に、地域の動物福祉の向上を目的としていました。  
移動診療車を用いたこの活動では、不妊手術が進んでおらず、地域の猫の繁殖をコントロールすることが急務とされました。人口減少と高齢化が進む中で、地域の人々と猫たちの共生に向けた新しい挑戦でした。  
 プロジェクトの経緯
「宮崎県山間部TNR地域集中プロジェクト」では、なんと645頭の猫に対して、無料で不妊手術やワクチン接種、ノミ駆除が行われました。その詳細を見てみると、プロジェクト開始の2025年4月から11月までの各月の手術実績は以下の通りです:  
- - 2025年4月: 123頭  
 - - 2025年5月: 123頭  
 - - 2025年6月: 126頭  
 - - 2025年7月: 144頭  
 - - 2025年9月: 129頭
 
合計で645頭もの猫がこれまでの活動によって、未来の繁殖を防ぐための手術を受けたのです。  
このような努力により、地域の猫たちに対する理解が深まり、殺処分ゼロを目指す動きが地域住民に広がりました。  
 最終診療日と閉院式
プロジェクトが終了するにあたり、どうぶつ基金病院西臼杵は11月13日を最終診療日として、閉院式を行います。この閉院式では、これまでの成果を関係者に報告し、感謝の意を表します。  
 閉院式の詳細  
- - 日時: 2025年11月13日(木)14時開会  
 - - 場所: 高千穂町田原出張所 2階小会議室
 
式では、出席者の紹介や挨拶、感謝状の贈呈などが行われ、プロジェクトに関わった人々との思い出を振り返る場となります。  
 どうぶつ基金の役割と今後の展望
どうぶつ基金は1988年に設立された動物愛護団体で、TNR活動の他にも、多頭飼育の崩壊を防ぐための不妊手術や里親探しの支援など、多岐にわたる活動を展開しています。  
特に、TNRによって不妊手術済みの猫「さくらねこ」を増やし、地域の猫に関するトラブルや殺処分を減少させる活動が重要な役割を果たしています。  
 “さくらねこTNR”とは?
「さくらねこ」とは、不妊手術を受けた猫の耳先を桜の花びらの形にカットして識別する方法です。この取り組みにより、地域で見かける猫が不妊手術を受けたことが一目でわかるようになり、無駄な繁殖を防ぐ手助けとなっています。  
 まとめ
「宮崎県山間部TNR地域集中プロジェクト」は、猫たちに優しい社会を築くための重要な一歩でした。プロジェクトの終了を迎えるにあたり、関係者と共にその成果を称え、今後の活動へとつなげていくことが求められています。地域社会と連携しながら、動物福祉の意識を更に高めていくことが、これからの課題です。