やよい軒がインドネシアで新たな展開
日本の定食チェーン「やよい軒」が、ASEANの最大経済国であるインドネシアに進出しました。2023年時点で約2.8億人を抱える同国において、初めての店舗が好スタートを切ったことにより、さらなる展開が期待されています。その魅力や今後の展望について詳しく見ていきましょう。
海外における戦略的成長
やよい軒は、国内361店舗、海外8か国・地域に249店舗を展開し、合計610店舗を誇る大手定食チェーンです。2006年にタイに初出店して以来、進出した国は増え続けており、今回のインドネシアが8か国目となります。また、インドネシアでの1号店「YAYOI GANDARIA CITY MALL」はフィリピンやマレーシアの平均売上を上回るなど、高い人気を誇っています。
「やよい軒」の店舗展開の背景には、海外での事業拡大が求められる中での成長戦略があるといえます。特にインドネシアの市場は未開拓の可能性に満ちており、今後5年間でさらに10店舗の開店を目指しています。
インドネシアの市場と特徴
インドネシアは世界で第4位の人口を持ち、生産年齢人口も多いため、今後の人口増加が見込まれています。経済成長率も安定しており、年平均で4~6%の成長を見せています。このような背景から、外食を楽しむ人々は増加しており、日本食の受容性も高いため、「やよい軒」が市場に適応する余地は大きいと言えます。
インドネシア料理は食材の種類が豊富で、比較的マイルドな味付けが特徴です。そのため、日本食と共通点が多く、やよい軒のメニューも広く受け入れられることでしょう。
和の空間を演出する店舗デザイン
「YAYOI GANDARIA CITY MALL」の店舗は、日本の伝統的な美意識を感じさせる和を基調としたデザインで統一され、訪れる人々にくつろぎの空間を提供します。キャッシュレスやセルフサービスといった手法は取り入れず、テーブルタブレットからのオーダー方式を採用しています。これにより、食事を楽しむためのリラックスした雰囲気が保たれています。
メニューの魅力と価格帯
メニューは、肉、魚、野菜をバランス良く組み合わせた和の「定食」を中心に、本格的な定食や丼、麺類まで多彩。オープン時には定食18種、丼もの7種、うどん2種、ドリンクなど充実したラインナップが整えられ、価格も600円から1,600円程度。特に人気メニューとして、すき焼き定食やひつまぶし定食が挙げられています。
企業としての展望
やよい軒は、今後も柔軟な戦略を追求しながらインドネシアでのさらなる店舗拡大を目指しています。これまでの成功の秘訣を活かし、日本の食文化をインドネシアの人々に届ける「やよい軒」の成長を楽しみにしたいですね。インドネシアの皆さんに「つくりたてのおいしい食事」を提供し、食を通じて国際的な交流を深めていくことが、今後の使命となるでしょう。