震災の記憶を未来へ繋ぐプレミアム日本酒「1995」のデザインUPプロジェクト

プレミアム日本酒「1995」の誕生

神戸市の産業、経済の活性化を目指す公益法人、神戸市産業振興財団は、令和6年度に「デザインUPプロジェクト」をスタートしました。このプロジェクトは、中小企業が抱えるデザイン面での課題を解決するために、クリエイターの派遣を行い、付加価値を向上させる取り組みです。特に、このプロジェクトでは震災を背景にした日本酒「1995」のパッケージデザインが注目を集めています。

プレミアム日本酒「1995」とは

日本テクノロジーソリューション株式会社は1976年に創業し、特にパッケージ事業で知られています。その中で、阪神淡路大震災当時に仕込まれた純米大吟醸「1995」の販売を託されました。この日本酒には特別な想いがあり、パッケージにもその意義を込めたいという願いから、デザインにプロのクリエイターの力を借りることにしました。

クリエイターの選定

神戸市産業振興財団は、この企画を成功させるために、神戸クリエイターズノートから適切なデザイナーを公募しました。その中から、デザイナーの奥田一明氏が選出されました。奥田氏は、他のデザイナーと共に、短期間で多様なパッケージデザインのアイデアを提案しました。結果として、選りすぐりのデザインが完成に至りました。

日本酒「1995」のパッケージデザイン

出来上ったパッケージは、奥田氏の貢献によって高級感溢れる黒マットが基調となり、「三十年酒」という箔押しが施されています。このデザインには、日本酒の深い歴史や無限の可能性を表現する「You’re unlimited」というメッセージが込められています。震災後の未来に向けて希望が感じられる一瞬を届けるパッケージとなりました。

応援の輪

神戸市産業振興財団はこのプロジェクトに関与し、中小企業が新しい創造的な挑戦を行うためのサポートを続けています。デザインUPプロジェクトでは、クリエイター派遣以外にも、経営に関する相談も随時受け付けています。これにより、地域の中小企業が新たな価値を創造できる環境が整えられています。

未来へ繋ぐ想い

この「1995」は、日本酒としての魅力を最大限に引き出すと同時に、震災の記憶を未来へ繋ぐ大切な役割を担っています。プレミアムな日本酒のパッケージデザインが、生産者の想いを伝える媒体となり、次の世代に受け継がれていくことを願います。

神戸という街が抱える歴史と文化を再認識しながら、皆様もぜひこの特別な日本酒を味わってみてください。