AI音声翻訳「オンヤク」が拓く新たなコミュニケーションの未来
2024年11月26日、神戸大学で開催された「第12回DXプレイグラウンド『リアルタイム翻訳最前線』」にて、株式会社ロゼッタによるAI音声翻訳システム「オンヤク」が紹介されました。このイベントには学生や大学スタッフ、教員が参加し、最新の音声翻訳技術がもたらす可能性について多くの発見がありました。
「オンヤク」とは?
「オンヤク」は、会話や会議の内容をリアルタイムに翻訳し、画面に表示するAIベースの音声翻訳ツールです。対応する言語は100以上に及び、参加者ごとの設定が可能なため、国際的なイベントやカンファレンスにおいて大いに役立ちます。
特に注目すべきは、会議の内容を要約し、議事録を自動生成するAI要約機能です。これにより、参加者は議論に集中できるようになります。また、音声データはサーバーに保存されず、企業のセキュリティにも配慮されています。さらに、聴覚に障害のある方の情報アクセシビリティを向上させるための聴覚支援機能も搭載されています。
DXプレイグラウンドの様子
神戸大学で行われたDXプレイグラウンドでは、株式会社ロゼッタの新河戸健人氏が「リアルタイム翻訳最前線」について講演し、AI音声翻訳とその未来について参加者と意見を交換しました。新河戸氏は、翻訳技術の最新動向と「オンヤク」の実績を紹介し、参加者たちとともに翻訳の未来を考える機会を提供しました。
参加者の一人である大学の4年生Aさんは「特に講義の内容が整理されていると、翻訳精度が非常に高いと感じました。音声翻訳は新しい経験で、便利だと実感しました」とコメント。
具体的な活用例
「オンヤク」は、大学の講義や会議、国際イベント、さらには取締役会の場でも利用されています。医療機器メーカーや電子部品メーカーでは、業務効率が向上し、トラブルの減少を実現しています。最近の事例では、自動車メーカーがプロジェクトの解決時間を平均40%短縮したと報告されています。これにより、業界全体でのコミュニケーションコストを約70%削減することも可能になりました。
技術の進化と課題
今回のDXプレイグラウンドで実施された実験では、大学の授業やディスカッション、事務窓口でのシュミレーションが行われ、参加者はその実用性を実感しました。しかし、特定の専門用語では翻訳精度に課題が見られたため、AIの学習機能を活用し、今後の改善が期待されます。また、リアルタイム性をさらに高めるための技術革新が期待されるところです。
まとめ
神戸大学でのDXプレイグラウンドを通じて、AI音声翻訳技術がもたらす利便性や可能性が多くの参加者に伝わりました。今後の多文化共生や国際交流において「オンヤク」のような技術は欠かせないものとなるでしょう。
このように、翻訳技術の進化によって、多様な言語でのコミュニケーションが一層容易になる未来が期待されます。「オンヤク」がそのキーテクノロジーのひとつとして、私たちの生活やビジネスに益をもたらすことが期待されます。
最新の技術に触れ、実際の場面でその効果を体感することができるイベントは、今後も多くの人々に新しい発見をもたらすことでしょう。