ZACROSが実現した新たなリサイクル技術
ZACROS株式会社は、環境への配慮から業務用液体容器「CUBITAINER™SUR」を開発しました。この製品は、医療業界におけるリサイクルの新たな可能性を示し、シスメックス株式会社が提供する全自動免疫測定装置の洗浄液にも採用されることが決定。2025年1月からの販売開始が予定されています。
CUBITAINER™SURの特長
「CUBITAINER™SUR」は、ヘルスケア業界で難しいとされてきた水平リサイクルを実現しました。この製品は、従来の容器と比較し、使用するバージン材を約30%削減。さらに、使用済み容器の焼却によって発生するCO₂排出を年間約15トン削減できます。
開発の背景
近年、世界各国ではプラスチックに関する環境問題が深刻視されています。EUでは2030年までにリサイクル可能な包装を義務付ける規制が導入され、日本でもプラスチック資源循環促進法が2022年に施行されました。その中で、ZACROSは「持続可能で豊かな未来の創造」を目指し、環境に優しい新たなリサイクル技術の開発へ取り組むことを決定。
CUBITAINER™SURのデザイン
この新しい容器は、すべての部品がポリエチレン製の単一素材から作られています。そのため、リサイクルの効率が高く、さらに再成形時の強度もしっかりと確保されています。安全性を重視し、内容物に接触する内層はバージン材、外側はリサイクル材を使用しています。
水平リサイクルのプロセス
シスメックスで使用済みになった「CUBITAINER™」は回収され、粉砕、洗浄、乾燥というプロセスを経てフレーク状のリサイクル材に加工されます。この「CUBITAINER™SUR」への成形プロセスを通じて、さらなる環境負荷の低減が期待されています。
今後の展望
ZACROSは、単一素材での社会課題解決を目指す「MONOSOLUTIONS®」ブランドを展開しており、今後も製品ラインナップを増やしつつ、関係者と連携してリサイクル社会の実現に邁進する意向を示しています。
この新技術は、CUBITAINER™のさらなる可能性を開くものであり、今後の展開に注目です。ZACROSの持続可能な取り組みが、医療業界だけでなく、広く社会全体にどのような影響をもたらすのか、今後の動向に期待が寄せられています。