兵庫の地元資源を活用した日本酒「環」がSDGs賞を受賞
兵庫県の地域資源を循環させる「環プロジェクト」が、第6回SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞を受賞しました。このプロジェクトは、地元の日本酒を始め、牡蠣や竹林など、多様な資源をテーマに地域の新しい価値を創造しています。日々の生活で感じられる環境問題に対して、具体的なアクションを起こしているプロジェクトの一つです。
「環プロジェクト」は、地域の資源を活用し、地球環境への負担を軽減する取り組みを行っています。「呑むと地域の資源が回りだす。」というフレーズのもと、2つの酪農家と5つの酒米農家、7つの酒蔵が協力した新たな日本酒「地エネの酒環(めぐる)」は、その象徴的な存在です。
地エネの酒環(めぐる)とは
このプロジェクトは、食と農の廃棄物から生まれる有機バイオガスをエネルギー源として活用しています。特に、
酪農家が生産運営するバイオガスは牧場内での給湯や発電に利用され、その副産物である「消化液」は有機肥料として酒米の栽培に役立っています。これにより、稲作にかかるエネルギーを大幅に削減することに成功しています。
7つの銘柄の日本酒
「地エネの酒環(めぐる)」の特徴的な点は、地元の特産である山田錦を使用した7銘柄の純米吟醸酒です。これらの酒は、以下の酒蔵で醸造されています。
- - 大関(西宮市)
- - 櫻正宗(神戸市)
- - 神戸酒心館(神戸市)
- - 岡田本家(加古川市)
- - 富久錦(加西市)
- - 田中酒造場(姫路市)
- - 山陽盃酒造(宍粟市)
商品は720ミリリットル入りで税抜き2,200円で販売されており、各酒蔵や地元の店舗で購入可能です。人気が高く、在庫が不足している場合もありますので、早めの購入をお勧めします。
セミナーと交流会の開催
加えて、SDGs岩佐賞受賞を祝し、2025年5月8日の16時30分から神戸市産業振興センターにてセミナーおよび交流会が開催されます。このセミナーでは地域の資源循環や脱炭素農法についてのシンポジウムが行われ、参加者は地域の生産者や専門家と直接対話する機会もあります。
交流会では、地エネの酒環を用いた食材とのペアリングを楽しむことができるので、ぜひ地域の魅力を感じながら、他の参加者と交流してみてはいかがでしょうか。
参加希望者は、事前予約制で一般参加は8,000円となっていますので、事前に申し込みを済ませることをお忘れなく。
SDGsジャパンスカラシップ岩佐賞について
この賞は、SDGs分野での卓越した功績を持つ団体や個人を表彰するもので、2022年に創設されました。毎年、多くのプロジェクトが受賞対象となり、その成果が広く知られることを果たしています。この度の受賞も、「環プロジェクト」の取り組みの重要性と地域への貢献を再認識させるものとなりました。
まとめ
兵庫の「環プロジェクト」は、地域に根差した側面から環境問題に取り組む意義深い試みです。「地エネの酒環(めぐる)」を通じて、私たちも地域資源の大切さを実感しながら、持続可能な未来を考えるきっかけを提供してくれます。これからも、地域の魅力を伝える活動に期待が寄せられます。