岡山大学がVR技術を駆使し大阪・関西万博に新たな観光体験を出展
2025年9月28日、岡山大学が学生主体で推進する観光DXプロジェクトが大阪・関西万博において注目のブースを出展しました。この取り組みは、地域課題特に観光振興に関連して、最新のVR技術を活用し「誰もが観光を楽しめる社会」の実現を目指しています。
高梁市の魅力をVRで。
万博での岡山県ブースは「おかやま『桃太郎の夏休み』」というテーマのもと、2日間にわたり約600人もの来場者が訪れました。特に目を引いたのは「空から見よう!天空の山城 備中松山城」というコンセプトで、ドローン技術による空撮映像を用いた展示です。来場者はVRゴーグルを装着し、模型に試乗しながら雲海を飛ぶ感覚を楽しむことができました。
このプロジェクトの大きな特徴は、岡山大学の学生と大学発ベンチャーが協力して制作した3Dメタバース映像です。実際の備中松山城や高梁市のキャラクター「猫城主さんじゅーろー」が再現されており、来場者は仮想空間内で自由に城下町を探索できる仕掛けに好評を得ました。
参加者の声が響く会場
来場者からは、「映像がとても美しい」や「この視点からの城は初めてで感動した」といった声が寄せられ、VR体験の魅力を実感していました。さらに、車いす利用の方々もこの新しい体験を楽しんでおり、学生たちは「誰もが観光を楽しめる社会」の実現に向けて一歩を踏み出した実感を得ていました。
イベントの最終日には、備中神楽保存会による演舞や市長の観光PRが行われ、会場の雰囲気は一層盛り上がりました。
新たな学びと未来への期待
この取り組みは、単なる観光PRにとどまらず、観光DXを通じて地域課題の解決を目指しています。学生たちは「地域の魅力をどのように表現し、誰もが楽しめる体験として昇華するか」を自ら考えて実践し、来場者の反応を観察する中で貴重な学びを得ました。
また、この映像作品やドローン模型は2025年12月2日に岡山大学で開催される「岡山大学 R&D Showcase 2025」にも展示される予定です。さらに、雲海シーズンに合わせたイベント上映や、高梁市内の施設での常設展示も計画されており、学生と大学発ベンチャーによる成果が観光振興と地域社会のWell-being向上に寄与することが期待されています。
岡山大学の地域貢献活動に、今後も注目が集まります。地域中核・特色ある研究大学としての取り組みに大いに期待したいですね。