神戸・島根の老舗商社『萬代』、ロボット開発の新たな挑戦
創業86年を迎える株式会社萬代(兵庫県神戸市西区)は、ヒューマノイドロボット開発者向けの新しいサービスを開始しました。このサービスは、関節部に利用される軸受(ベアリング)の選定と少量調達を支援することを目的としています。近年、世界的なヒューマノイド市場の成長が予測される中、この分野における部品調達の重要性がより一層高まっています。
ヒューマノイド市場の成長
2025年から2030年にかけて、ヒューマノイドロボットの市場は約5倍の拡大が見込まれています。米国のテスラが人型ロボット「Optimus」の生産を開始予定で、注目を集めています。また、日本国内でも経済産業省が「AIロボティクス検討会」を設置し、国を挙げてヒューマノイドのサプライチェーンに対する調査を進めています。しかし、日本のスタートアップの成長がアメリカや中国に比べて遅れていることが懸念されています。
開発現場の課題
ヒューマノイド開発では、AIやアクチュエータばかりが注目されがちですが、実は関節の動きを支える軸受こそが重要な要素です。開発現場では以下のような課題が散見されます。
1.
選定の難しさ: 使用条件に合った軸受を選ぶのが難しい
2.
調達の困難: 少量調達が難しく、条件が厳しい場合が多い
3.
比較の手間: 複数のメーカーや種類から最適なものを見つけ出すのが手間
実際、ヒューマノイドロボット用のベアリング市場は、重要な部分であるにもかかわらず、適切な選定や調達が難しいという壁が存在しています。
萬代の提供する解決策
『萬代』は、ロボットメーカーと軸受メーカーの間に立ち、プロジェクトの初期段階から調達をサポートするための「ロボット関節用 軸受選定相談ガイド」を公開しました。以下の4ステップで支援します。
1.
用途ヒアリング: 用途に応じた条件を確認
2.
候補整理: 横断的に候補を比較
3.
供給可否確認: 少量供給が可能か確認
4.
見積・調達相談: 現実的な調達手段を提案
また、扱う軸受メーカーはNSKやTHKなど国内外の約500社に及び、特性に応じて最適なメーカーを横断的に選定することが可能です。これにより、単一メーカーでは得られない価値を提供しています。
なぜ『萬代』か
『萬代』は1939年の創業以来、ただの仕入れ先ではなく部品調達のお悩み解決を専門としています。地方のものづくりを支えるネットワークを活用し、切削や溶接なども行う「ふるさと加工ネットワーク」を持っている点も大きな特徴です。少量や試作に特化し、顧客の要望を的確に部品へと翻訳する能力は、多くの開発現場において強力な武器となります。
まとめ
神戸・島根から産業機械部品の専門商社『萬代』は、ロボット開発の基盤となる部品調達において、新たな挑戦を開始しました。ヒューマノイドロボットの市場が急成長する中、『萬代』が持つ調達の力と専門知識は、日本のロボット開発のジャンクションとして不可欠な存在になることでしょう。今後の活躍が期待されます。